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防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票を実施します

更新日:2014年12月19日

平成26年所沢市議会第4回定例会において、住民の直接請求に基づいて提出されていた「防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例(以下「住民投票条例」といいます。)」が修正可決されたことに伴い、住民投票が実施されますので、その概要をお知らせします。

(注釈)「防音校舎」は、市内47校(小学校32校、中学校15校)のうち、

  • 小学校18校(所沢小、南小、荒幡小、北小、美原小、並木小、西富小、小手指小、上新井小、北野小、北中小、山口小、泉小、椿峰小、三ケ島小、若狭小、林小、宮前小)
  • 中学校11校(所沢中、美原中、中央中、南陵中、富岡中、小手指中、北野中、山口中、上山口中、三ケ島中、狭山ケ丘中)
    の合計29校です。

「防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例」の概要

地方自治法第74条第1項では「普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者は、政令の定めるところにより、その総数の50分の1以上の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例の制定又は改廃の請求をすることができる。」と規定されています。
同条の規定に基づき、防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施の是非について、所沢市民の意向を確認することを目的とした住民投票条例制定の直接請求が、有効署名数8,430人の署名簿と共に平成26年11月11日になされました。
これに伴い、平成26年所沢市議会第4回定例会に議案を提出し、議会での審議を経て、修正可決されました。

住民投票とは

一般に住民投票は、市民の意思を直接問う市民参加手法の一つとして、市長と議会による二元代表制を補完するものとされています。住民投票には、投票の結果がその地方公共団体の団体意思、議会又は長その他の執行機関の行動を拘束する「拘束的住民投票」と、議会又は長その他の執行機関が自らの意思を決定する上で、多数意見を知るために行われる「諮問的住民投票」があり、今回の住民投票は後者となりますので、その投票結果に拘束されるものではありません。

直接請求による住民投票条例が提出されるまでの経緯

所沢市は、これまで発育段階にある子どもたちの身体への影響を考慮して、市内小・中学校に冷房設備を整備しないという方針を採ってきましたが(注釈1)、平成18年にこの方針を転換し、防音校舎に冷房設備を整備する方針を定めました。しかしながら、平成23年3月の東日本大震災と原子力発電所の事故を契機として、市民一人一人が足元を見つめなおし、便利さや快適さを最優先させてきた生き方から、自然と調和を図っていく方向に進路を転換すべきだと判断し、さらに社会保障費の増大などますます厳しくなっていく本市の財政状況を勘案し、それまであった防音校舎への冷房設備の整備について方針を変更し、冷房設備を整備しないこととしました。
住民投票条例は、この方針を変更する前に定めた整備方針に基づいて、防音校舎に冷房設備を計画的に設置することを求めるもので、市内防音校舎29校について、冷房設備を防衛省の補助を受けながら順次導入していくというものであり、その賛否を、住民投票で決定しようとするものです。従って、市内の小・中学校全校への冷房設備の整備、あるいは宮前小学校(平成21年度冷房工事終了)、狭山ケ丘中学校、北中小学校の3校のみの冷房設備の整備を求めるものではありません。

(注釈1)普通教室への冷房設備設置につきましては、一時的に快適な時間が送れることになりますが、学校生活においては屋外での授業もあり、屋内外の温度差等、成長発達段階にある児童・生徒の健康面で十分な配慮が必要であろうと考えております。また、夏の一番暑さの厳しい時期が長期の休業日となることなども勘案し、現在のところ設置の計画はございません。(平成13年所沢市議会第2回定例会での教育委員会の見解)

請求の要旨(全文)

提出された所沢市条例制定請求書に記載されている「請求の要旨」は、以下のとおりです(原文のまま掲載)。

平成17年北関東防衛局より所沢市に対し、夏季の教育環境改善を図るため防音校舎改修事業の際は除湿冷房工事(以下冷房工事)も行うよう指導があった。18年制定の防音校舎の整備方針に沿い、21年度宮前小学校の冷房工事が終了し、翌22年度約900万円を執行し隣接する狭山ケ丘中学校の設計が終了した。24年度は同校の工事予定であったが、23年10月就任の市長が24年1月に急遽方針変更し、工事は中止となった。本区域は防衛大臣が定める「自衛隊の航空機の離陸・着陸により生ずる音響に起因する障害が著しい区域」で、国の環境基準が達成されていない。開校以来、航空機騒音中の学習を強いられてきた生徒・卒業生、改善を切望してきた保護者・地域住民にとって本工事は長年の願いである。学校設置者である所沢市は、生徒の学習する権利及び学習するための諸条件の整備を求める権利が妨げられないよう、整備方針に基づいた冷房工事を早急に行う必要がある。

  1.  本区域は国の定めるうるささ指数W75値区域で、過去基地騒音訴訟に関する全ての最高裁判決では、W75値以上の騒音は受忍限度を超え国家賠償法上も違法であるとして国に損害賠償を命じている。
  2.  本区域は環境基本法により「人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準」の57db以下を、県の測定値で超過している。
  3.  所沢市議会定例会において、平成24年6月「教育環境の改善を求める決議」が賛成多数で可決され、同年7月「所沢市立狭山ケ丘中学校の復温工事(暖房設備工事)・除湿工事(冷房設備の追加工事)が定められた整備方針に基づき、平成25年度から復温・除湿工事を実施することを願う件」の請願書が賛成多数で採択されている。
  4.  平成24年7月提出の請願書署名16,005名、平成25年10月市長宛署名14,463名が冷房工事実施を強く求めている。

平成17年(齊藤博前々所沢市長在職時)から、計画的に進められてきた本工事を一方的に中止し、多数市民の要望後も方針を戻さないことは、市長の掲げる「教育日本一、子どもを大切にするマチ所沢」とも相反する。騒音問題がなくとも近隣市町が次々と小中学校への冷房設置を行う中、所沢市は早急に整備方針に基づいた冷房工事を行う必要がある。

市長の意見(全文)

地方自治法第74条第3項の規定により、平成26年所沢市議会第4回定例会に提出した条例案に附した市長の意見は、以下のとおりです。
意見書
防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例案(以下「住民投票条例案」という。)の直接請求に関しまして、地方自治法第74条第3項の規定により、以下のとおり意見を申し述べます。
当該直接請求につきましては、法定数を超える8,430人の有効署名がありました。市政の運営に関心をお寄せくださり、市政に参加くださいました皆様に敬意を表する次第です。
さて、本市は、これまで発育段階にある子どもたちの身体への影響を考慮して、市内の小・中学校に冷房設備は整備しない方針を採ってまいりました。平成18年にこの方針を転換し、防音校舎に冷房設備を整備する方針を定めました。しかしながら、平成23年3月11日の東日本大震災と原子力発電所の事故を経験した今、私たちは、市民一人一人が足元を見つめなおし、便利さや快適さを最優先させてきた生き方から、自然と調和を図っていく方向に進路を転換すべきだと判断し、さらに社会保障費の増大などますます厳しくなっていく本市の財政状況を勘案し、やはり冷房設備の整備は行わない、ことに方針を改めさせていただいたのでした。
住民投票条例案は、この方針を変更する前に定めた整備方針に基づいて、防音校舎に冷房設備を計画的に設置する、ことを求めるものです。つまり市内防音校舎29校について、防衛省の補助を受けながら順次導入していくというものであり、その賛否を、住民投票で決定しようとするものであります。したがって、市内の小・中学校全校への冷房設備の整備、あるいは宮前小学校、狭山ケ丘中学校、北中小学校の3校のみの冷房設備の整備を求めるものではありません。
その上で申し上げます。東日本大震災と原子力発電所の事故を経験した私たちは、今までの路線を転換し、自然とできる限り調和しながら生きていく道を模索すべきなのだと考えます。
未来の子どもたちに何を伝え、何を残すのか、が問われているのではないでしょうか。
地球温暖化の影響により、今後100年で地球の平均気温が少なくとも2℃、何らかの対策を講じなければ最大で4.8℃も高くなるといわれる今、自然と調和し、共生していく施策が求められているのです。暑いからクーラーを、温暖化だからクーラーを、というのでは、さらなるヒートアイランドとさらなる温暖化を助長し、未来の子どもたちに取り返しのつかない環境を伝えてしまうだけなのであります。「所沢発みどりと笑顔にあふれる自立都市」を標榜する本市として、それは採るべき道ではありません。
本市では冷房設備を整備しないこととした以降、東日本大震災を契機に自然・エネルギー・資源の有効性が改めて認識されてきた中、自然と共に生きていくことを基本として、今の、そして未来の子どもたちに、今の大人は何を残し、何をなすべきかを考えながら、環境の視点をもって市の施策を展開する「マチごとエコタウン所沢構想」を策定。それに基づき、メガソーラーの導入、民間活力を利用した小・中学校など市有施設の屋根貸しによる太陽光発電施設の導入や、市民・事業者・団体を対象に、太陽光発電、太陽熱や地中熱、バイオマスエネルギーの導入に助成するスマートエネルギー補助事業など、エネルギーの自立や自然との共生を図る様々な施策を開始してまいりました。
また、特別緑地保全地区や里山保全地域などのふるさとのみどりの景観地に市内の平地林を指定し、市民の力(みどりのパートナー)で保全活動を進めたり、市税の1%は緑地保全に充てるという長年来の目標を優に超えて緑地公有化を図ったり、街中の緑化についても、公共施設や民間施設の緑化ガイドラインを作成し、それに基づいた緑化を推進してきたところです。さらに「景観賞」、「とことこガーデンマップ」づくりや「庭木もう1本運動」等によっても推進してきたところです。その結果、平成25年には「所沢市みどりの基本計画」が優良事例として表彰され、本年には緑の総合的な取り組み全般に対して、国土交通大臣賞が授与されたところでもあります。
また、自然の中で子どもたちが泥んこになって活動できるカルチャーパークづくりも進めているところでもありますし、教育委員会としても教育を取り巻く環境の変化の中で「たくましく生き抜く力」をつけることを目標に諸施策を展開しているところです。そして現在も教室内の吸音、吸湿の効果や県産材の使用により地球温暖化防止も期待される、校舎内装木質化事業に取り掛かっております。
このように本市では、自然との共生、自然と環境に配慮した、住んでいる人が本当の豊かさを実感できるような施策を展開しているところであります。今回提出された住民投票条例案は、その理念と目指すべき方向性において本市のそれとはそぐわないものであります。
本市では、こうした本市の考え方を市議会を始めとして広報紙、市ホームページ等で詳しく説明をしておりますが、住民投票により防音校舎への冷房設備の設置の是非を問うことの中には、今後、増加を見込むことが難しい限られた財源、厳しい本市の財政状況にあって、設置のために今後必要とされる費用、数十億円の支出が、少子高齢化社会に向けた施策の整備、より安全・安心なまちづくりへの対応等を迫られている市政運営において、適切な支出であるのか否かという内容も含まれております。

すなわち、市税収入は平成19年度をピークに減少しており、平成25年度はピーク時と比較すると約40億円の減収となっております。一方、民生費(福祉などに使う費用)にかかる歳出は平成19年度からの6年間で、約94億円の増加となっており、この傾向は、高齢化と生産年齢人口の減少に鑑みると、さらに拍車が掛かると予想されます。
加えて、既存の公共施設の多くが築30年以上を経過し、老朽化が進行していることから、今後の建て替え・大規模改修に掛かる費用等について評価する公共施設マネジメントを行った結果、老朽化する公共施設を健全に維持管理するにも現在の倍以上の年平均85億円の費用が掛かり、このまま既存の公共施設を全て更新していくことは困難であると予測されております。何かの事業を始めるには、何かの事業をやめなければならない、あれかこれかの選択を迫られている財政状況となっているのです。
このような状況の中で、最も暑い教室であっても授業日における30℃を超える日数が年間10日以下(平成26年は6日)であるにもかかわらず、防音校舎の冷房設備の設置に対して数十億円の費用を投入して設置をし、さらに、毎年維持管理費を掛けていくことが果たして適切なのかということであります。
設置するための費用を捻出することになりますと、財源が限られております(というよりさらなる不足が見込まれています)ので、当然それに見合った事業費の削減又は廃止をしなければなりません。このことからも分かりますように、この問題は、市民の皆様の貴重な財源を将来にわたってどう配分していくのか、ということが問われているのです。
また、本市は、代表民主制を補完するために設けられている住民のための直接請求制度の有用性を大いに尊重するものでありますが、提出された住民投票条例案にもありますように、住民投票は、「市民の意思を明らかにするため」行うものであり、「住民投票は、市民の意思が正しく反映されるものでなければならない」とするのであれば、住民投票の結果がどのような場合に、市民の意思が明らかになり、正しく反映されたといえるのか、ということについて基準を定める必要があるのではないかと考えるものであります。
こうしたことを踏まえ、以下、防音校舎に対する冷房設備の設置について本市の見解を述べるものであります。
なお、今回、住民の皆様から提出された住民投票条例案につきましては、その修正が市側には認められておらず、議会にのみ認められておりますことから、厳正なるご審議と賢明なるご判断をいただき、ご決定くださいますようお願い申し上げます。

1 防音校舎の改修事業が定められた整備方針について
平成18年2月23日付けの当時の市長決裁「防音校舎に関する平成19年度以降の整備方針について」は、平成19年度以降に行う市内防音校舎29校の改修について、暖房設備と冷房設備を併せて整備する方針を定めたものであり、この方針に基づく具体的な計画として、宮前小学校、狭山ケ丘中学校及び北中小学校の施設整備計画が明記されておりました。
しかしながら、東日本大震災や原子力発電所の事故発生に伴い、これまで述べた理由により、防音校舎の改修に併せた冷房設備の設置は取りやめる旨、市が政策判断し、市ホームページや広報に掲載する等、様々な機会を通じて、市民の皆様や市議会において、その都度、丁寧に説明を行ってきたものであります。
便利さや快適さを最優先させてきた生き方から、自然と調和を図っていく方向に進路を転換すべきだ。

今、変われないでいつ変われるか!?

このような判断の下、冷房設備の設置をやめて捻出した財源を「学校運営マルチサポーター」の新設に充て、狭山ケ丘中学校への配置も行いました。さらに小学校への「心のふれあい相談員」の復活や特別支援学級の新設に伴う「障害児介助員」の増員も行い、「モノ」に掛けるより「人」に掛けて教育の充実を図っております。

2 防音校舎の改修事業の経緯について
「防音校舎」とは、入間基地を離着陸する航空機の騒音を防止、軽減するため、学校校舎の建設時に、防衛省の補助を利用して、サッシや扉、昇降口、壁等を防音仕様にするとともに、暖房設備などを設置した校舎であります。市内では小学校18校(所沢小、南小、荒幡小、北小、美原小、並木小、西富小、小手指小、上新井小、北野小、北中小、山口小、泉小、椿峰小、三ケ島小、若狭小、林小、宮前小)、中学校11校(所沢中、美原中、中央中、南陵中、富岡中、小手指中、北野中、山口中、上山口中、三ケ島中、狭山ケ丘中)の合計29校があります。
そのうち、昭和40年代や50年代に建築された防音校舎については、経年により設備の老朽化が著しい学校を対象に、過去10年間において次のような防音校舎改修事業を行ってまいりました。

  • 平成13・14年度美原中学校復温(暖房設備の改修)工事を行う。
  • 平成16・17年度上新井小学校復温(暖房設備の改修)工事を行う。

・・・ここまでは、冷房の必要なしと判断していたから・・・

平成18年2月に「防音校舎に関する平成19年度以降の整備方針」を定める。

  • 平成20・21年度宮前小学校復温・除湿(冷暖房設備の設置)工事を行う。
  • 平成22年度狭山ケ丘中学校復温・除湿工事(冷暖房設備の設置)の設計を行う。

こうした中、東日本大震災や原子力発電所の事故が生じ、その影響等を充分踏まえ、前述の判断理由により、これまでの「防音校舎の改修事業が定められた整備方針」に基づく狭山ケ丘中学校復温・除湿工事(冷暖房設備の設置)を取りやめる判断を行ったものであります。

3 小・中学校の暑さ対策について
小・中学校の暑さ対策としては、平成3年度から児童・生徒の健康や学習環境の向上に配慮し、保健室、コンピューター室、学校図書館、音楽室等に冷房設備の設置を進めてまいりました。さらに、平成19年度から校舎最上階の普通教室への扇風機設置を行っていたものを、平成22年第3回定例会(9月議会)において「小・中学校の猛暑対策を早急に実施することを求める決議」が可決されたことを踏まえ、計画の前倒しを図るとともに、設置対象教室を小・中学校の全普通教室へと変更し、扇風機の設置が完了しております。また、学校図書館、音楽室への冷房設備の設置についても、同様に計画の前倒しを図り、平成25年6月に全校への設置が完了しております。さらに、狭山ケ丘中学校においては、学校図書館・音楽室の冷房設備の設置に加え、普通教室内の風通しを改善するため、平成24年に欄間の改修も行っております。また、特別教室についても扇風機を設置いたしました。

4 冷房設備の整備費用の試算について
宮前小学校を除く防音校舎28校に、防衛省の補助事業による冷房設備の設置を行うこととした場合、宮前小学校(2億1,700万円)及び狭山ケ丘中学校(3億1,200万円)の復温・除湿工事事業費を参考に試算した概算額は、およそ78億円となります。(注釈2)
28校のうち、住宅防音工事助成対象区域である第1種区域内にある狭山ケ丘中学校と北中小学校は補助等級4級のうち2級、補助率75%とみなされるものの、そのほかの防音校舎については、今後補助事業申請を行う際に、その都度行われる騒音測定の結果により補助対象の可否や補助等級が決められます。したがって、補助対象の可否や補助等級、補助率は不確定であります。
仮に、2校が2級、残りの26校が3級又は4級と認められた場合、およそ48億円の補助金が見込まれ、その場合の市の負担分は、およそ30億円となります。

5 所沢市条例制定請求書及び住民投票条例案に係る問題点について
所沢市条例制定請求書及び住民投票条例案にある「防音校舎」とは、29校のことでありますが、表題等にも具体的に明記されておらず、市民にとって不明確であります。巷間における市民の評も狭山ケ丘中学校に設置すると解する人、全校に設置すると解する人があり甚だ心もとなく少なくとも4,000万円を超える公費をかけて賛否を問う住民投票においては、問うている対象を明確にすべきであります。
また、住民投票が市民の意思を反映するものであるならば、それに値する意思表示とは、を明確に設定する必要があります。
我が国は間接代表制民主主義を基本としておりますが、その間接代表者が議決権を行使するのにおいても定数の半数の出席と過半数の可否をもって意思決定されることが必要とされています。
いわんや、それを補完する市民の市政参加の究極たる直接投票においては、それなりの意思表明が求められてしかるべきです。
全国の住民投票の事例を見ても、世論を二分するような大きな問題、全市民が関係するような場合に住民投票が行われ、投票率もおおむね高い投票率であります。すなわちこの点を考えますと、投票率が低かった場合は、住民の直接投票に委ねるテーマにふさわしくなかったということになります。ましてや本案件は全市民の血税の使途を直接指示する内容であり、全市民に直接的影響を及ぼす案件であります。よって本住民投票には、市民の皆様が自分たちで決めたと言えるにふさわしい投票率が求められるべきであると考えます。
なお、本案件は換言すれば間接民主制の代表たる議会が主権者たる市民に対し、またその投票行為に対し、何を期待し、何を理想とするのかが問われるものと認識しております。
その他の問題点については、次のとおりです。
(1)防音校舎の対象について
防音校舎は、前述のとおり、小学校18校、中学校11校ですが、今後行われる防音校舎の改修事業でも、第1種区域を除き、その都度航空機騒音測定調査が行われ、補助等級が決められることから、かつての補助等級と現状において相違が生じることも十分考えられ、さらに、防音措置が不要な学校と判断される可能性も考えられます。
こうしたことから、住民投票条例案が示す冷房設備を設置する防音校舎29校という対象学校数は、将来的に不確定であります。
また、今後の防音校舎改修事業(仮に冷房設備の設置も含め)を行う際、補助金の交付の決定については定かでないことから、整備方針により市の財政負担を予想以上に増大させるという懸念があります。
(2)防音校舎以外の学校に対する対応及び市内の小・中学校における公平性について
市では、小・中学校47校を設置しておりますが、本件の住民投票条例案は29校に限定しての冷房設備の設置を求めるものであります。しかし温度については、どの学校も同じ状況であります。
仮に、住民投票条例案により防音校舎の改修事業を行う場合、防衛省の補助事業採択の関係から、1年当たり1校から2校程度の実施と考えられ、事業完了まで15年から20年程度を要することから、設置校と未設置校との公平性が図れません。
また、冷房設備を設置する予定のない18校についても、この公平性の点では同様であります。
(3)児童・生徒の学習権について
住民投票条例案の第2条に「児童・生徒の学習権の侵害に影響を及ぼすことについて、市民の意思を明らかにするため」とありますが、そもそも学習権の定義が明確ではなく、これまで述べてきた経緯から分かるように、防音校舎の冷房工事に係る市の施策については、地方自治法に定める長の権限に基づき判断してきたものであり、「児童・生徒の学習権の侵害に影響を及ぼす」ものではありません。
また、最も暑いとされる4階の教室でも年におおよそ10日間しか30℃以上にならず、さらに下の階は上の階より低い室温なのに、それが学習権の侵害になるのでしょうか。本市の児童・生徒は、現下においても勉学に運動に精励し活躍しております。
(4)住民投票の期日について
住民投票の期日について、住民投票条例案第4条においては「条例の施行の日から30日以内」となっています。通常の選挙を例にしますと、選挙人名簿、投票所入場券、投票用紙等の作成、投・開票所及び従事者等の確保、啓発、広報等に2か月程度を要します。また、住民投票の執行までの間に年末年始の休日も含まれることになりますと、印刷業者など民間業者も休業となることから、30日以内では通常の選挙と同様の体制で行う住民投票の実施は難しいと考えるものであります。

6 狭山ケ丘中学校への対応の概要について
(1)狭山ケ丘中学校の騒音と温度の現状について
狭山ケ丘中学校の学校環境における騒音や温度の状況については、次のとおり検討し、その結果、冷房設備の設置は不要であると考えられます。

  1. 騒音
    狭山ケ丘中学校は、住宅防音工事助成対象区域である第1種区域内の学校であります。その上で、狭山ケ丘中学校での騒音実態を把握するために、平成24年9月に騒音測定を実施した結果、一般的に多くの人が騒がしいと感じるレベルと考えられる70db以上の航空機騒音は、授業時間帯に限れば、1日当たりの回数では4.8回、累積時間数は21秒でありました。(注釈3)
  2. 温度
    狭山ケ丘中学校において、平成25年度の教室温度30℃を超過した日数は、休業日を除き10日であり、これは他の小中学校の平均日数と同様の状況であります。最も暑い時期は夏休みなのです。

(2)これまでの説明経過等について

  1. 市民及び関係者への説明について
    ア 平成24年3月28日、狭山ケ丘中学校で説明会を実施し、狭山ケ丘中学校復温・除湿工事(冷暖房設備の設置)の取りやめについて、説明し理解を求めました。
    イ 同年5月13日、テレビ番組の取材に応じ説明を行いました。また、放映に伴い、翌14日に市ホームページに取りやめについての説明内容文等を掲載しました。
    ウ 同年の広報ところざわ11月号の紙上において、狭山ケ丘中学校への冷房設備の設置を取りやめた理由について詳しく説明しました。
    エ 次のとおり各要望書等を受理し、これまでの経過等を説明の上、回答しました。
    ・平成25年1月、請願者代表から「住民説明会の開催の要望について」の受理
    ・同年2月、埼玉弁護士会長から「所沢市内の小中学校における除湿工事中止に関する意見書」の受理
    ・同年10月、狭山ケ丘中学校保護者代表から要望書(14,463筆署名)の受理
    ・平成26年5月、所沢市の教育環境を考える会から「所沢市の教育環境を考えるフォーラム決議」の受理
    ・同年6月、所沢市の教育環境を考える会から「狭山ケ丘中学校エアコン設置取り止めに関する公開質問状」の受理
    ・同年7月、所沢市の教育環境を考える会から、公開質問状の「再回答を求める要望書」の受理
  2. 市議会での対応について
    平成24年6月8日、「所沢市立狭山ケ丘中学校の復温工事(暖房設備工事)・除湿工事(冷房設備の追加工事)が定められた整備方針に基づき、平成25年度から復温・除湿工事を実施することを願う件」の請願が提出され、7月6日に賛成多数で採択されました。また、同年6月15日には、「教育環境の改善を求める決議」(扇風機の設置を含む何らかの対応を求めた内容)が賛成多数で可決されました。
    こうした議会での決議等を受け止めながら、定例市議会の一般質問では、平成24年の第1回・3回・4回、平成25年の第1回3回・4回、そして、平成26年の第1回・2回・3回のそれぞれについて、整備方針の変更に関する学校の暑さ対策について、また騒音や温度等についての質問を受け、誠意をもって答弁を行ったものであります。

以上のとおり、狭山ケ丘中学校における冷房設備の設置を取りやめると市が判断をしたことについては、東日本大震災や原子力発電所の事故を踏まえた理由によるものであり、学校における騒音等の実態を把握して、地球温暖化の問題等の環境面、子どもの学習面、また財政面や今後私たち日本人が目指すべき方向性や生活の在り方等、様々なことを総合的に考慮したものであります。
その判断に関しまして、これまで、市ホームページや広報に掲載して分かりやすく説明し、また、市民の皆様からの要望書や意見書、さらに市議会における質問等に対しても、ご理解を頂けるよう、その都度真摯に、丁寧に説明してきたものであります。
こうしたことから、住民投票条例案には、賛成することはできないものであります。

平成26年11月26日
所沢市長藤本正人

(注釈2)78億円は、復温工事(暖房設備工事)と併せて除湿工事(冷房設備工事)を行う場合の防音校舎28校の事業概算額です。
(注釈3)騒音測定は、授業中の航空機騒音の実態を把握する目的で、狭山ケ丘中学校の南校舎4階の授業を行っている教室内とその屋上で実施したものです。これは、防衛省の「防衛施設周辺防音事業に係る音響の強度及び頻度の測定等に関する訓令」に基づいた測定方法ではありません。

防音校舎に関する平成19年度以降の整備方針

平成18年2月23日(市長決裁)
件名 防音校舎に関する平成19年度以降の整備方針について

これまで学校施設の冷房化につきましては、管理諸室である職員室や保健室。また特別教室のコンピュータ室・音楽室や図書室に冷房設備の設置を進めてまいりました。
また、防音校舎の温風暖房機の老朽化による交換等を行なう温度保持工事には防衛施設庁の補助金を受けて実施してまいりました。
平成18年度に所沢小学校と所沢中学校の増築に係る併行防音工事をするにあたり、東京防衛施設局より、温度保持工事と同時に除湿工事(冷房設備の追加工事)を行ない、夏季における児童生徒の教育環境の改善を図るようにと再三の指導を受けておりました。
また、近隣市におきましては、飯能市では、防音対象校全校の普通教室への冷房設備を設置しており、狭山市は、平成12年度に温度保持工事と除湿工事をあわせて全校に行う方針を定め、現在、方針に基づき整備を進めている状況です。
このようなことから、当市においても東京防衛施設局の指導を受け入れ、今後行う防音校舎につきましては、温度保持工事と除湿工事(冷房設備)をあわせて整備するよう方針を定めるものです。
なお、今後の防音校舎の施設整備計画として、平成19年度から26年度までに、入間基地に近接し、航空機騒音の激しい宮前小学校、狭山ケ丘中学校、北中小学校におきましては、これまでの温度保持工事と併せて、除湿工事(冷房設備)を含めた別紙の施設整備計画をもとに実施していく予定です。
  
  
  
別紙

平成19年度以降の防音対象校 施設整備計画(校舎温度保持・除湿工事)

平成19年度

平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度

平成26年度

学校別合計

宮前小

 

実施計画


2分の1工事


2分の2工事







総事業費 2,700 212,278 42,275
257,253

補助金

2,160
162,098
32,281
196,539
狭山ヶ丘中
 

実施計画

2分の1工事

2分の2工事



 

総事業費

3,903
315,068
52,820
371,791
補助金 3,122
240,591
40,333
284,046
北中小               実施計画 工事
総事業費
1,899
179,028
180,927
補助金
1,519
136,708

138,227

年度別事業費 2,700 212,278 42,275 3,903 315,068 52,820 1,899 179,028
809,970

年度別補助金

2,160
162,098
32,281
3,122
240,591
40,333
1,519
136,708
618,812

(単位 千円)

防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例

住民投票の期日について

住民投票の期日につきましては、住民投票条例第4条にて「住民投票条例の施行の日から60日以内に執行するものとする」とされております。
期日が決まりましたら、「住民投票のお知らせ」や市ホームページにてお知らせいたします。

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お問い合わせ

所沢市 総務部 文書行政課
住所:〒359-8501 所沢市並木一丁目1番地の1 高層棟4階
電話:04-2998-9043
FAX:04-2998-9042

a9043@city.tokorozawa.lg.jp

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所沢市役所

〒359-8501 埼玉県所沢市並木一丁目1番地の1 電話:04-2998-1111(代表)市役所へのアクセス各課の連絡先と業務

開庁時間

月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分(祝休日・年末年始〔12月29日から1月3日〕を除く)開庁時間以外の窓口

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