令和2年所沢市議会第1回定例会施政方針・提案説明要旨(令和2年2月19日)(全文掲載)
更新日:2020年2月19日
はじめに
本日ここに、令和2年所沢市議会第1回定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては、ご健勝にてご参集賜り、新年度予算をはじめ市政における重要案件につきましてご審議いただきますこと、厚く御礼申し上げます。
東日本大震災の経験から「動け!所沢 紡ごう!絆」を合言葉に、ふるさと所沢に伝えていくべきは、人と人の絆と自然との調和と一念し、善きふるさとを創り、伝えるべく2期8年、市政に携わってまいりました。
そして、昨年の市長選挙におきまして、多くの皆様の応援、激励をいただき、市長として3期目を迎えることができました。
今回の予算編成も、心を新たに、更に身の引き締まる思いで臨ませていただいているところでございます。
それでは、第1回定例会の開催にあたり、令和2年度、私の市政運営に関する考え方と、予算並びに条例その他の議案について、その概要を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解、ご協力を賜りたいと存じます。
さて、昨年を振り返りますと、皇位継承により、新たな元号“令和”が始まった年でありました。
国民一人ひとりが、それぞれの希望や願いをもって、新たな時代・令和を迎えられたことと思います。
平成31年度、そして令和元年度は、本市においては、第6次所沢市総合計画が始動した年であり、それに沿って各分野で様々な取組を進めてまいりました。
まず、教育・子どもの分野では、市内全ての小中学校、普通教室にエアコンが今年度末までに設置されますほか、学校のトイレ改修についても、洋式化・バリアフリー化を着々と進めております。
また、新たにスクールカウンセラー4名を任用し、引き続き学校司書を増員するなど人的支援を行ったほか、中学校英語デジタル教科書を全15校に整備し、「学び創造アクティブプラン」を推進して、学校、家庭、地域が一体となって児童生徒の学ぶ力の向上を図りました。
放課後児童対策としては、平成31年4月から児童館生活クラブの定員拡大や民設民営児童クラブの設置などにより、115名分の定員拡大を図りました。また、令和2年度に向け、152人分の定員拡大のための、準備をしているところです。
また、幼児教育・保育の点では、昨年10月から3歳以上の保育料等の無償化にあわせ、私立幼稚園等に通う多子世帯への補助を拡充して、保護者の経済的負担を軽減いたしました。
次に、環境の分野では、所沢市マチごとエコタウン推進計画に基づき、様々な環境施策に取り組みました。
スマートエネルギー補助金と住宅リフォーム資金補助金を統合し、スマートハウス化推進補助金と改め、家庭用ではエコリフォームを、事業者用ではソーラーシェアリングを補助対象に加え、創エネ・省エネの普及に努めました。
また、CO2削減等のため、市民体育館などの公共施設のLED化を着実に進めたほか、株式会社ところざわ未来電力からの電力供給を公共施設105施設、事業所19施設に拡大しましたし、毎月25日を所沢版「RE100の日」として、本庁舎、上下水道局庁舎、市民医療センターの使用電力を再生可能エネルギー100%にして、CO2削減と再エネ普及の大切さを周知しているところであります。
そして、今や世界的課題となったプラスチックごみ削減に対しましては、環境クリーン部内に新たにタスクフォースを設置して、民間企業の支援も取り付け、マイボトル専用の給水スポットを一部公共施設に設置しましたし、各種イベントでプラスチック容器からの転換をお願いし、特に市民フェスティバルでは大きな成果を上げていただいたところであります。
あわせて、「ひろいうみのおはなし」と題する紙芝居を作って市立保育園で読み聞かせ、幼児期からの啓発に取り組んだことで、その取組が第7回プラチナ大賞において、奨励賞の評価をいただいたところでもありました。
また、スロバキア共和国のブラチスラバ市とともに、共通課題の解決に向けたアクションプランを作りましたし、市域全体の魅力向上を目指すため、「水とみどりがつくるネットワーク」の計画づくりに取り組んできたところでもありました。
緑地の保全につきましては、特に、市街化区域に残っている貴重な緑地を「まちなかみどり保全制度」を使って保全しました。具体的には、上安松、青葉台、向陽町に残った緑地を人々の憩えるよう整備し、今月中にもさらに久米地区の緑地が指定される予定であります。
福祉の分野では、「所沢市障害のある人もない人も共に生きる社会づくり条例」に基づき、店舗などのバリアフリー化への補助金交付や、そういう社会でなくてはならないことを、出前講座などを通して訴えました。また、医療的ケアが必要な障害者が、安心して地域で生活できるよう、生活介護施設やグループホームに看護師を配置すべく補助金を新たに設けこれを進めたところであります。
さらに、認知症高齢者グループホームに対し、良質な介護サービスの提供体制を確保するための整備に対し、今年度中に補助を行うところでもあります。
自治の分野では、自治会・町内会への支援の仕方について合意を得ながら変えるとともに、地域づくり協議会につきましても新たに所沢地区で新たに設立されたところであります。
次に、文化・ブランドの分野では、昨年4月、市民文化フェアと同時に、フォール大佐率いるフランス航空教育団の来日100周年の記念式典を行い、改めて「航空発祥の地 所沢」をPRするとともに、在日フランス大使館や、航空自衛隊などと関係を深めることも出来ました。
そして、市の文化芸術の発信拠点、所沢市民文化センターミューズがバリアフリー、耐震の改修工事を終えて、パイプオルガンも修繕されて、この4月にはリニューアルオープンいたします。
また、観光と健康を融合させたクアオルト健康ウオーキングを狭山丘陵で始めたほか、ワークショップを開催して、ヘルスツーリズム産業の芽吹きを図りました。
農業の分野では、市街地の農地を新たな視点で評価する都市農業振興基本計画の策定を進めているところでありますし、一方、遊休農地だったところを、農地拡大を求める従事者へ約5.6ha引き継いだところでもありました。
行政の分野では、電子納税や事務の効率化、納税環境の整備を図るなどの努力の結果、個人住民税の収納率の上昇が県内一位の4ポイントアップとなり、県から表彰されるとともに、数年前と比べれば市税全体で約10億円の税収増がなされ、その分、市民福祉が充実したことになりました。
健幸長寿の分野では、歩いて健康、健康でお得の「トコろん健幸マイレージ」を進め、同時に、新年度より埼玉県の事業に本市の独自色を出しながら移行するための準備をいたしたところでありました。
医療の面では、胃がん検診で、新たに市内協力医療機関での内視鏡検査を導入したほか、不妊検査費助成に加え、一定条件のもと、不妊治療費の助成を開始し、不妊や妊活に関する講座も実施いたしたところです。
また、市民医療センターでは、市域全体で365日全ての時間帯、小児初期救急ができるよう体制を維持したほか、地域包括ケア病床による在宅復帰支援を行うなど、医療環境の整備に努めました。
一方、小手指駅・新所沢駅・航空公園駅周辺では、たばこを吸う人も吸わない人も共生できるよう、喫煙所の分煙・移設を行っているところであります。
そして、成長作戦、街づくりの分野では、「所沢市街づくり基本方針」を改定し、本市が進める街づくりの方向性を示す「所沢市都市計画マスタープラン」の策定を進めましたし、所沢駅西口地区では、ワルツ所沢と再開発ビルを結ぶデッキの工事に着手し、周辺の道路新設工事や下水道工事、そして、移転補償交渉を行い、また、日東地区では、市街地再開発組合への支援とともに、ファルマン通り交差点改良に必要な用地取得を進めました。
また、北秋津・上安松地区の区画整理では、埋蔵文化財の調査を行いましたし、三ケ島工業団地周辺地区や関越自動車道所沢インターチェンジ周辺地区、松郷工業団地周辺地区、及び旧暫定逆線引き地区の若松町地区、下安松東地区、上安松・下安松西地区への助言・支援も行っているところであります。
そのほかにも、大阪で開催された企業立地イベントに出席するなど、企業誘致活動にも力を注いでまいりました。
道路や橋につきましては、北野下富線3工区の道路建設を進め、1工区の道路詳細設計を実施いたしました。
さらに、米軍所沢通信基地を貫く東西連絡道路の開通、及び完成式典をこの3月28日に控えているところであります。
また、清柳橋は、左岸の橋りょう下部と護岸工事に着工し、地域住民の安全を図って事業化を決定した清流苑第二の橋は「清流かわせみ橋」と命名されて、まさに昨日、供用開始をしたところです。
ライフラインとしての上下水道事業では、水道管の布設替えや、配水池の耐震化、下水道管やマンホールなどの耐震化と雨水対策、そして、整備区域の拡大に引き続き努めたほか、年2回発行の「ところざわ水物語」を創刊し、上下水道に対して市民の皆さんに知っていただくよう努めたところでもありました。
また、昨年は、多くの自然災害に見舞われた年でありましたが、その対応に当たるとともに、2か所の防災倉庫を更新し、消防団車両の整備もいたしました。
さらに、東日本大震災の被災地である岩手県の大槌町、宮城県山元町にそれぞれ年間を通じて2名ずつ、また、台風15号で被害のあった千葉県南房総市に1名、台風19号では東松山市と川越市へ、すぐに対応して、延べで言えば32名を派遣しました。
以上、昨年行った事業のうち、その一部について申し上げさせていただきました。が、昨年は本市が大きく動き出す、そのためのしっかりと準備を固める年として、職員が一丸となって事業に取り組んだ、そんな一年だったと感じております。
市政運営と予算編成の基本的な考え方
まず、「市政運営の基本的な考え方」について、申し上げます。
冒頭に申し上げました通り、東日本大震災と原発事故、それが私の市長を志した原点であります。
「動け! 所沢 紡ごう! 絆」を合言葉に、ふるさと所沢に伝えていくべきは「人と人の絆」「自然との調和」である、また、今だけ、自分だけ、いや、所沢だけにも走ることなく、未来(あす)のために今、動くのだ。そして、善きふるさとを創り、伝えていくのだ。
そう決意して、引き続き全力をもって市政を進めてまいります。
続きまして、令和2年度の「予算編成の基本的な考え方」について申し上げます。
近年の予算編成では、当該年度の歳入のみでは収支が均衡せず、毎年、約20億から30億円の財政調整基金を投入して編成している状況です。
令和2年度も、歳入の中心となる市税では、景気の緩やかな回復傾向や収納部門の地道な取組により増収要素がある一方、歳出面では、複数の大規模事業、老朽化した公共施設の維持、社会保障経費の増加が見込まれ、引き続き厳しい財政運営を強いられております。
社会保障費が増大し続けることを見越して、「魅力を作って人を呼び込み、働く場を増やして税収を増やそう」と、ここ数年、多くの投資的事業を展開して参りましたが、それらが税収増に反映されるまでには、今しばらくの時間が必要なのであります。
そのため、経費の節約はもちろん、知恵と工夫をこらし、常に最小の経費で最大の効果をあげるよう、各職員に求めて参りました。
しかし、一方では、令和2年度は、今までの職員の努力が目に見えて姿を現してくる、その初年度ともいえます。変化はいかようにも変じていくものです。必ず、善い変化、にしなければなりません。目指すべき方向を見失うことなかれ。そして、超親切に実直に、時に、機を見て敏に、公務員は市民のためにある、のプライドを持って120%の力を発揮してほしい。そう念じているところです。
令和2年度の当初予算は、以上の点を踏まえ、今年度に引き続き、一部枠配分の手法を用い、予算の重点化を心がけて編成いたしました。その結果、一般会計の総額としては、昨年度の予算規模を下回り、1,064億円となりました。その約半分は民生費ではありますが、投資的な事業費を含む土木費をはじめ、教育費や衛生費などにも厚く配分し、充実した事業実施を目指しております。
名付けて、「次代へつなぐ 未来(あす)への架け橋予算」であります。
令和2年度予算の概要
次に、令和2年度予算の概要を申し上げます。
一般会計では総額1,064億円となり、前年度と比べマイナス2.8%、30億8,000万円の減。また、特別会計、事業会計を加えた全ての会計の合計は、1,932億5,169万円となり、前年度比マイナス0.4%、8億7,082万円の減となりました。
一般会計が昨年度よりも減少した主な理由としましては、東部クリーンセンターの工事費の大幅な減少と、市民文化センターミューズの工事終了が挙げられ、それだけでも昨年に比べ約59億円のマイナスでありますが、一方では、会計年度任用職員制度が始って約5億円のプラス、幼児教育・保育の無償化の影響により約14億円のプラス、また、民生費全般もやはり増え続けておりますので、総額では、30億8,000万円の減額となったものであります。
それでは、議案第7号から第16号までの総予算について、公約に掲げた「6つの柱」とそれを下支えする成長作戦、新たに加えた「人を中心にしたマチづくり」に沿って主な施策をご説明いたします。
1「教育・子ども」日本一、子どもを大切にするマチ所沢
柱の一つ目は、「教育・子ども 日本一、子どもを大切にするマチ所沢」であります。
我々大人たちがなすべきは、伝えるべきことを、温かく、そして時には厳しく、子どもとしっかり向き合って伝えていくこと、だと感じています。そして、先生方にはゆったりとした心持ちで、思いっきり子どもたちと取っ組んでほしい、そう念じながら施策を進めてまいります。
まず、施設の整備であります。平成29年度に崩壊した山口中学校の西側の擁壁は復旧を完了いたしましたが、それに引き続き令和2年度は、隣接する既存の擁壁の改修工事を進めてまいります。
老朽化の進んでいる学校のトイレにつきましても、引き続き、小学校4校、中学校2校の改修を行います。また、小学校5校、中学校1校の設計を行ってまいります。これにより、トイレの改修につきましては、もう1年、令和3年度いっぱいで一巡目を終えることになります。
また、小中学校37校に電子黒板を導入してまいります。
教育現場への人的支援も進めてまいります。
新たに心理・福祉・医療などの専門的な視点から教師に対して指導、助言をいただく教育相談アドバイザー制度を設けるとともに、昨年度に引き続きスクールカウンセラー4名を任用し、中学校を中心に必要に応じて小学校にも派遣してまいります。
また、学校司書を31名から2名増やし、特別支援教育支援員も小中学校全校に配置し、介助員については特別支援学級が3学級新設されることに伴って、4名増やして、きめ細かな支援を行ってまいります。
また、心理士や安全安心対策推進員などの専門スタッフによる子どもの心に寄り添った対応をしてまいるとともに、学校内外の危機管理体制構築のための支援も引き続き行ってまいります。
放課後児童対策といたしましては、椿峰児童クラブを小学校内に移設するほか、富岡児童クラブにつきましては、現在の施設に加え、校舎の中を改修して利用し、定員を拡大してまいります。
また、新年度より、民設民営による児童クラブとして、北野小・小手指小学校区を対象に児童クラブKIRACCO Amiを、また、和田小・安松小学校区を対象に、サクラタウン児童クラブを、合計2クラブ開所して定員拡大を図ります。
就学前の子どもの保育につきましては、令和3年度開所予定の保育園の新設に向け補助を行うとともに、既存の保育施設の定員割り振り変更や、定員の弾力化などによって定員拡大を図ってまいります。
保育士の成り手がいない状況が本市も出てきております。それを何とかするために、民間保育園等の事業者が保育士用の宿舎を借り上げる場合、それに補助を行ってこれを支援してまいります。
また、令和2年度から新たに西所沢保育園、西新井保育園、吾妻保育園、山口保育園の公立保育園4園の給食調理を委託してまいります。
そして、新たに4か月児健康診査のときに、絵本の読み聞かせを通じて親子の絆を育むとともに、親子が孤立しないよう、親子を地域とつなげていく「ところっこ親子ふれあい絵本事業」を始めてまいります。
さらに、生後間もない新生児に「耳の聞こえ」の検査を徹底すべく、検査費用の助成についても新たに始めてまいります。
もちろん、休日や夜間の小児初期救急医療につきましても、引き続き、提供できる体制を確保してまいります。
一方、カルチャーパークにつきましては、武蔵野の大自然の中、キャンプやバーベキューをしたり、子どもが楽しくてうれしくって、思わずよだれが出てしまうほどの、わくわくできる施設を造ってまいります。
また、市民武道館の改修を行うとともに、市民体育館のサブアリーナと三ケ島、柳瀬、富岡の3つの地区体育館の床につきましても、安心、安全に運動ができるよう改修してまいります。
2「環境」エネルギーの自立、マチごとエコタウン所沢
2つ目の柱は、「環境 エネルギーの自立、マチごとエコタウン所沢」であります。
大震災と原発事故を経験した私たちが学んだこと、それは、人間も自然の一部でしかない、ということであります。
自然への畏怖を持ち、自然と調和、共生していくため、所沢市マチごとエコタウン推進計画に基づいて、事業を展開し、市域の脱炭素化に努めてまいります。
まず、株式会社ところざわ未来電力を通じまして、事業者だけでなくご家庭などへも環境にやさしい電力を広めてまいります。
と同時に、太陽光発電設備等を公共施設にさらに設置し、そうやって、自立分散型エネルギー社会の構築を図ってまいります。
また、水素ステーションを有する本市であります。
CO2を出さないFCV(燃料電池自動車)を公用車として導入し、その利点を広く周知するため、自治会・町内会にFCVを貸し出す取り組みも検討してまいります。
次に、プラスチックごみ削減について、であります。
所沢市は、「マチごとプラスチックごみ削減」宣言を行い、昨年6月には自立・分散・循環型社会たる「地域循環共生圏」を目指した「長野宣言」にも賛同いたしたところです。
そこで、市が率先して行動で示していき、市民の皆様や事業者にも訴えていくとともに、市民が行う各種イベントにおいてリユース食器を貸し出す仕組みを設けるなど、ともに力を合わせてその達成を目指してまいります。
また、ごみ減量・資源化を進めるための調査を行う一方、柳瀬地区の地元地域の皆様のご協力を得て、市内に新たな一般廃棄物最終処分場を整備してまいります。
あわせて、食品ロスゼロを目指して、家庭ごみの組成をまずは調べるなど、新たな取組も進めてまいります。
次に、未来の子どもたちにしっかりと継承するため、残された貴重な緑地の保全を引き続き進めてまいります。
まずは、保全すべき緑地を維持管理すべく予算を確保していくほか、予定としては1万58平方メートルの緑地を県と協力しながら新たに公有地化してまいります。
また、「生物多様性ところざわ戦略」を策定し、本市のみどりや生き物の生育・生息状況を調査しながら、自然の中で生き物たちがしっかりと生きていける方策について検討してまいります。
また、砂川堀につきましては、子どもたちに“安全で豊かな自然の恵みに出会える場”を引き継ぐため、今年度に引き続き、自然と調和した護岸と散策路を整備してまいります。
3「福祉・自治」人と人との絆を実感できるマチ 所沢
柱の3つ目は、「福祉・自治 人と人との絆を実感できるマチ 所沢」であります。
経済の規模が拡大し、知識社会へと転じた今、人々は二極化したり、一方では孤独に陥ることがより増えたように思います。個人主義礼賛だけでは済まされない時代となりました。絆は時に不自由なものでありますが、やはり、人々は支え合い、助け合い、ツナガって行かねばなりません。
まず、障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」に備え、障害者の生活を地域全体で支える体制の整備を少しずつではありますが、進めていきます。
また、共生社会の実現のため、令和3年度から令和5年度を計画期間とする第5次所沢市障害者支援計画を策定します。
2年目となります所沢駅ホームへのホームドア設置工事は、西武鉄道株式会社と連携をとりながら完成させてまいります。
また、条例化したのはいまだ県内3つの自治体のみである「所沢市障害のある人もない人も共に生きる社会づくり条例」につきましては、出前講座などの既存の取り組みを充実させるとともに、障害者団体等の意見を伺いながら、条例の体現に向け必要な施策の検討を進めてまいります。
また、全国初の試み、精神障害者アウトリーチ支援事業では、重い障害があっても、住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、引き続き事業の充実を図ってまいります。
また、認知症の方の意思が尊重され、可能な限り住み慣れた地域で暮らし続けることができるような取組を進めてまいります。
子どもの福祉のうち、多くの利用をいただいている「こどもと福祉の未来館」につきましては、親子の触れ合いと相談機能を持つ子育て支援エリア「ルピナス」、発達障害、また、その心配がある子どもと保護者に対して早期療育支援をおこなう「マーガレット」とともに充実させてまいります。また、施設の有効活用という意味も含めて、学生に学習室として学ぶ場の提供も続けてまいります。
市民医療センターでは、その現状と課題を整理し、今後、公立病院として担うべき役割や機能等について改めて検討し、市として再整備基本構想をまとめてまいります。
次に自治でありますが、人々の支え合いこそが自治であり、それがまちづくりの原点なのだ、と考えます。
人のために汗する実践者を大切に、その活動を応援し、人と人との絆が実感できるマチとなるよう、引き続き、自治会・町内会、そして、地域づくり協議会への支援を行ってまいります。
4「文化・ブランド」文化の風 薫るマチ 所沢
4つ目の柱は、「文化・ブランド 文化の風 薫るマチ 所沢」であります。
所沢市の宝、それはみどりと文化ではないでしょうか? 所沢には文化的素養を持つ多くの市民が住んでおられます。また、文化活動も盛んです。それら宝を掘り起こし、さらに、文化の会社、株式会社KADOKAWAの存在を奇貨として、ともに力を合わせて、文化創造していくべきであります。そうやって、所沢市はみどりと文化でシティプライドを育んでまいります。
まず、本年は、市制施行70周年の年であります。
70年前、当時の市政は、農商工と併せて住宅都市・観光都市たらんことを掲げ、万全な財政施策と市独自の文化施策を柱に、その実現を誓ったといいます。先人たちのその熱情を尋ねつつ、新たな未来への標(しるべ)を刻んでまいります。
具体的には、まず、「市民文化フェア」と「音楽のあるまちづくり」の「空飛ぶ音楽祭」を、祝賀事業として4月18日、19日の同日に開催してまいります。
教育委員会といたしましては、「所沢市史」のダイジェスト版「ところざわ歴史物語」を増補改訂、発行してまいります。
また、上下水道局といたしても、紙パックの地下水100%「ところざわの水」を製造・販売するとともに、11月14日県民の日には「全国マンホールサミット」の第10回記念大会をところざわサクラタウンに誘致、開催してまいります。
同じく11月には、所沢市民文化センターミューズの野外空間と展示室を会場とした、本市ゆかりの芸術家による展覧会「所沢アートの潮流展」を開催してまいります。
次に、本年は、オリンピック・パラリンピックの年であります。
この大イベントに、市内小中学校の児童・生徒をできる限りとはなりますが、招待してまいります。眼の前で競技を観戦した記憶は、きっと子ども達の将来に夢と希望をもたらすレガシーとなることでしょう。
また、本市としては、ゴールボールをはじめ本市ゆかりのアスリートたちを応援するとともに、聖火リレーやイタリアチームとの交流など、市民が一体となって楽しめる取組を展開してまいります。
イタリアチームの事前キャンプについては、早稲田大学と協働して、全力でサポートしてまいります。
さらに、大会後も、イタリアとの友好関係が続くよう、人的・文化的な相互交流を進めてまいります。
以上が、オリンピック・パラリンピック関連ですが、そのほかにも、伝統芸能発表会を3年ぶりに開催し、伝統芸能への理解と後継者育成も図ってまいります。
そしてもう一つ、本市が誇るブランドとしての狭山茶につきましては、「自園・自製・自販」のシステムを、産地である11市町や関係機関と連携し、農業遺産認定を目指して、再度がんばってまいります。
また、「農のあるまちづくり」としては、体験農場を新所沢に56区画、東所沢に48区画新設し、牛沼農場を30区画増やすとともに、市内の福祉事業所を促して、農福連携のきっかけとなるよう、働きかけてまいります。
5「行政」超親切な市役所 所沢
柱の5つ目は、「行政 超親切な市役所 所沢」であります。
公務員ほど直接市民の役に立つ仕事はありません。繰り返しになりますが、超親切に実直に、時に、機を見て敏に、公務員は市民のためにある、のプライドを持って120%の力を発揮してほしい。
職員には常々そう伝えております。
その一つとして「妊娠・出産・子育て」の各窓口では、外国籍市民の方に適切な対応ができるよう、30か国語に対応した翻訳アプリの入ったタブレット端末を導入し、情報提供、相談体制を強化してまいります。
安全・安心のまちとするため、命を懸けたボランティア、消防団に対しましては、資器材のほか第6分団の消防ポンプ車更新を行い、その活動を支援してまいります。
また、防犯講座や広報活動を充実させ、行政と地域が一体となって防犯のまちづくりを進め、あわせて、防災行政無線をここで5基増設するとともに、災害時に現地災害対策本部となるまちづくりセンターと災害対策本部となる市の庁舎を確かな通信網で結ぶため、移動系防災行政無線の導入を検討してまいります。
また、避難行動要支援者名簿もここで更新をいたします。
一方、被災地支援としましては、引き続き宮城県山元町へ職員2名を派遣します。が、8年間続けてきた岩手県大槌町への派遣は、この3月の帰任をもって終了といたします。今までに市を代表して被災地支援に臨んでくれた職員それぞれを私は誇りに思っております。
そして、こんな複雑な世の中だからこそ、困った人には手を差し伸べる、よいものはよい、そんな単純なことを大切にしていきたいと改めて思うものです。
さて、そのほかにも、迫りくる人口減少と財政難、公共施設の老朽化に備え、施設はいかにしたら長く使い続けられるか、今後の公共施設はどうあるべきか、を規定する、所沢市公共施設長寿命化計画を策定します。その中で、市役所本庁舎空調設備をはじめとした施設改修を実施致いたします。
また、市民税を収めるときにキャッシュレスでもできるよう、LINE Payなど複数の方法を導入して納税環境を整備するとともに、ショートメッセージサービス(SMS)による催告も始めて、引き続き税収の確保に努めます。
小手指まちづくりセンターにおいては、第2駐車場を整備して利便向上を図ります。
6「健幸長寿」思わず歩きたくなるステキなマチ 所沢
そして、6つ目の柱、「健幸長寿 思わず歩きたくなるステキなマチ 所沢」であります。
目指すは、健康寿命男女ともに県内1位! 人には皆『出逢う権利』があるのかもしれない。超高齢社会だからこそ、人が歩き、人が憩え、人と楽しむ・・・出逢いを大事にしたマチづくりを進めてまいります。
歩いて健康、健康でお得の「トコろん健幸マイレージ事業」は、平成28年9月に開始以来、大好評であり、歩くことが医療費の削減に寄与するということも証明されてきました。が、ここで、より多くの、18歳以上の希望者ならば誰でも参加していただけるよう、コンセプトはそのままに、埼玉県のシステムに合流して、名称も「トコトコ健幸マイレージ」と改め、再出発してまいります。
その際は、埼玉県の事業より景品を上乗せして、本市独自のポイントや景品も用意してまいります。
また、ところざわサクラタウン周辺の東川沿いや三ケ島小の南、砂川堀沿いの遊歩道を引き続き整備するとともに、狭山湖人道橋につきましても令和3年3月の完成目指して工事を進めていくことで、歩きたくなるマチづくりをしっかり進めてまいります。
一方、全国的な風しんの流行が続くなか、妊婦の感染、先天性風しん症候群の発生を防ぐため、妊娠を希望する女性等へ風しんの予防接種費用の助成を行ってまいります。
また、国の法改正に基づき、重症急性胃腸炎の主な原因となるロタウイルスの感染予防のためのワクチン接種を開始してまいります。
さらに、生活習慣病の一つである糖尿病と歯周病には相互に関係があると言われており、国民健康保険に加入されている対象の方に歯科受診を呼びかけるとともに、市の歯科保健事業も案内してまいります。
以上、さまざまな手法を用いながらも、本年度に策定した「第2次所沢市保健医療計画」に沿って確実に事業を進めることで、「健幸長寿のまち 所沢」を推進してまいります。
7「成長作戦」動き出した街づくりを成功させます!
今までは、6つの柱に沿って述べさせていただきました。
先ほども少し触れましたが、これからの人口減少は避けられません。高齢者の数は増え、働く世代の数は減り続け、さらに人口全体も減っていく時代なのです。
そんな時代にあっても所沢市は、お年寄りが大切にされ、子どもたちが自然の中でたくましく育つ環境を保ちたい。福祉を維持し、環境や教育を充実したい。
そのための下支えが、今、取り組んでおります各種のハード事業、いわゆる成長作戦であります。
まず、今年7月には、COOL JAPAN FOREST構想の拠点、ところざわサクラタウンがオープンします。
従業員だけでも1,000人は優に超え、さらに海外を含めて多くの観光客がここ所沢にやってきます。
そのための周辺整備も、インバウンドへの対応も同時に進めてまいります。
具体的には、歩道整備のための用地取得、東所沢公園の改修、東川の遊歩道を引き続き整備するとともに、令和3年5月の開業目指し、「(仮称)所沢市観光情報・物産館」の整備を進めてまいります。
また、ところざわサクラタウンの来訪者を市内へと誘(いざな)うために、シェアサイクルの導入に向けた実証実験を進めます。
そのほかにも、観光案内板を新しくし、外国語対応の所沢観光ガイドブックなどの増刷、株式会社KADOKAWAや西武鉄道株式会社などと共同しての情報発信、また香港、台北での旅行博覧会への参加、宣伝活動、ボランティア向けセミナーや事業者向けセミナーの開催、東所沢商店会を対象にした支援事業など一気に進めてまいります。
そして、この構想をしっかり貫徹するために、あわせて、第2期となる「所沢市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定してまいります。
次に、所沢駅周辺のまちづくりであります。
まず、駅西口周辺は、地域住民の協力をいただきながら土地区画整理事業と市街地再開発事業の一体的施行により、市の表玄関にふさわしい街づくりをしっかり進めてまいります。
日東地区では、再開発ビルを建設する市街地再開発組合を支援するとともに、ファルマン通り交差点の改良にむけ、必要な用地を引き続き取得してまいります。
また、駅東口の北秋津・上安松地区でも、組合を支援し、市街地に残る貴重なみどりをできる限り残しながら、土地区画整理事業による街づくりを進めてまいります。
同時に、それら東西両口を渋滞なく結ぶ役割を持つ、ふれあい通り線アンダーパスの築造に向け、準備を進めてまいります。
そして、東に次いで中央、とくれば、次は西であります。
まずは、狭山湖と狭山丘陵の魅力を生かすべく、先ほど申し上げました通り、狭山湖人道橋を整備します。また、狭山丘陵を囲む都県境の5市1町とも連携をして魅力づくりに努めていきます。
三ケ島工業団地周辺地区につきましては、土地利用転換の推進とともに企業誘致も積極的に進めていきます。
以上、まちづくりを東、中央、西に特化して申し上げたところでありますが、まちづくりはそれにとどまってはおりません。
産業用地創出を目指して、三ケ島工業団地周辺に加えて、関越自動車道インターチェンジ周辺の検討準備に入るとともに、若松町地区、下安松東地区、上安松・下安松西地区の旧暫定逆線引き3地区につきましても、事業実施に向けて取り組んでまいります。
狭山ヶ丘の区画整理についても早期完成を目指します。
一方、人をつなげモノを運ぶ、道づくりも進めてまいります。
まず、北野下富線では、3工区、立正佼成会付近から三商北中地区を横切って主要地方道所沢狭山線までの862mの区間について令和3年3月の開通を見込んでいるほか、主要地方道所沢狭山線から松葉道北岩岡線までの4工区につきましても事業着手して予備設計を行うとともに、松葉道北岩岡線から市道3-5号線までの1工区の道路整備を進めてまいります。
松葉道北岩岡線につきましては、北野下富線1工区とつながって同時開通していくことを目指して、工事をしっかり進めてまいります。
入間市と共同して進めている上藤沢・林・宮寺間新設道路につきましては、令和2年度は、2工区の浅間山(せんげんやま)通りから林の運動場までの約786mにつき用地取得していくとともに、3工区となる、今度は林運動場から県道所沢青梅線のうち所沢市分の約368mにつきましても、設計等を進めてまいります
また、西所沢駅の西口の改札口でありますが、橋上駅化の方針を断念せざるを得なくなりましたことから、西口改札口と駅前広場の調査・設計に取り組んでまいります。
新座市と進めている坂之下大和田をむすぶ橋、県と清瀬市と進めている清柳橋の改築事業も、それぞれ引き続き進めてまいります。
さらに上下水道につきましても、水道事業として「所沢市水道ビジョン」等を策定し、下水道事業では第4期市街化調整区域下水道整備事業に着手するとともに、施設がより長もちするための維持管理に努めます。
あわせて、老朽化した水道・下水道管の更新、各施設の耐震化を進めるとともに、上下水道局庁舎の防災機能を強化してまいります。
また、道路雨水桝浸透化なども引き続き進めてまいります。
8「人を中心としたマチづくり」歩いて過ごせるまち
8つ目の柱というより、これは全体を覆うテーマとして考えております。高齢化が進み続ける日本は、もう成熟社会を目指すべきなのです。今までとは違う、物の見方や捉え方、いわゆるパラダイムの転換が必要だと思っております。
私はその一端を2年前のスロバキアで見た思いがしています。
詳しく述べることは避けますが、「人を中心にしたマチづくり」とは、ソフトのまちづくりもハードの街づくりも、人が歩き、人が憩え、人と楽しむ・・・出逢いを大事にしたマチづくりをしていこう、また、支え合いや工夫など人間力を信じた社会で行こう、との思いを込めたもの言いなのであります。
だから、具体的な施策は、今までの6つの申し述べました柱にそれぞれこれから強くちりばめられていくでしょう。今は、色濃く予算に反映はしてはおりません。
ただし、車がなくても過ごせるマチ、公共交通を充実していくことは、これからしっかり予算を確保し、覚悟を決めて推進してまいります。
令和2年度は、コミュニティバス(ところバス)の抜本的な見直しと交通不便地域における新たな交通手段(形態)の導入について、さらに検討を積み重ね、令和3年度の実証運行開始を目指してまいります。
駅のベルを『となりのトトロ』のメロディにして、訪れる人を歓迎し、住む人に誇りの灯をともす施策についても、実現に向けしっかりと話を進めてまいります。
プロペ通りなどでの過度な客引きを禁止することにつきましては、条例を制定して、予算もつけて態勢を整え、しっかりと取り組んでまいります。
以上、令和2年度の主な施策につきましてその概要をご説明いたしました。
次に歳入予算の主なものにつきましてご説明いたします。
市税につきましては、景気の動向等を踏まえて推計し、523億4,146万7千円を計上いたしました。
地方交付税につきましてはこれまでの実績や収入額などの見込みを踏まえ、普通交付税は14億円、特別交付税は1億円、合わせて15億円を計上いたしました。
国・県支出金につきましては、補助制度の活用を積極的に進め、国庫支出金198億5,897万6千円、県支出金75億2,706万5千円を計上いたしました。
そのほか、市債としては、起債対象事業等を十分に勘案して、各種建設事業債を42億8,020万円、臨時財政対策債を20億円、合わせて62億8,020万円を計上いたしたところです。
また、歳入歳出の差引きに伴う財源不足額を財政調整基金からの繰入れで補ったところであります。
以上、一般会計歳入について申し上げたところでありますが、特別会計及び事業会計につきましても、それぞれの事業に応じた事業収入、国・県支出金、繰入金などの収入につきまして、実績を勘案のうえ計上しております。
その他の案件
次に、ご提案申し上げております令和元年度3月補正予算の概要につきまして、ご説明申し上げます。
はじめに、議案第1号「令和元年度所沢市一般会計補正予算(第9号)」につきましては、民生費などにおいて不足する事業費の追加、併せて、国・県などの補助の確定、執行不用額などの調整による減額について計上をいたしました。
この結果、補正額は1億4,678万1千円の減額となり、補正後の予算額は1,133億9,641万1千円となるものでございます。
なお、補正予算の財源につきましては、国庫支出金、県支出金、繰入金及び市債で調整をさせていただいております。
また、予算2条で繰越明許費、第3条で債務負担行為、第4条で地方債につき、それぞれ補正をお願いしております。
次に議案第2号から議案第6号につきましては、それぞれの特別会計における、国庫補助金等の決定や事業費の確定等に伴う補正を行うものであります。
続きまして、条例その他の議案につき、ご説明申し上げます。
初めに、計画の改定についてでありますが、議案第17号として「第6次所沢市総合計画前期基本計画の改定について」を西所沢駅東西自由通路等整備事業の変更について提案しております。
次に、条例関係についてご説明いたします。
まず、新規制定といたしましては、議案第18号「所沢市客引き行為等の禁止に関する条例」及び議案第19号「所沢市観光情報・物産館条例」の2件を提案しております。
次に、一部改正といたしましては、「所沢市個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例制定」、「所沢市街づくり条例の一部を改正する条例制定」など、議案第20号から議案第29号までの10件を提案しております。
なお、議案第26号「所沢市街づくり条例の一部を改正する条例」につきましては、葬祭場、遺体保管所などを設置する際、説明会を義務付けること、また、開発事業の申請は周知看板設置ののち一定期間を経たのちに行うこと等を規定するものであり、これにより、近隣住民の意向をより反映しようとするものであります。
次に、条例の廃止といたしまして、議案第30号「所沢都市計画事業第二上新井特定土地区画整理事業施行に関する条例を廃止する条例制定」の1件を提案しております。
続いて、その他の議案でありますが、議案第31号は「契約変更」を、議案第32号から議案第40号は「市道路線の認定及び廃止」を、それぞれお願いするものであります。
なお、提案理由等につきましては、それぞれに記載のとおりであります。
むすび
以上、令和2年度における市政運営の基本方針と、提出いたしました諸議案につきまして、その概要を申し上げました。
令和2年度は、十干十二支でいえば、物事が変化し、新たな始まりが起こる年なのだそうであります。いろんな変化が起こるでしょう。が、善い変化にして、それを育てていかねばなりません。
考えてみれば「動け! 所沢 紡ごう! 絆」「未来(あす)を見つめ 今を動く」そして、「善きふるさとを未来の子どもたちに」、
申し上げてきた言葉はみな、成熟社会に駆け上がるための助走のためのものだったのかもしれない、と今、感じています。
これまで市職員、市民の皆様、そして議員の皆様と、土を耕し、種を蒔いた、その様々な施策の種が、芽を出し、葉を伸ばしてまいりました。どうかしっかりと花を咲かせ、善い実をつけさせてまいりましょう。
今だけ、自分だけ、所沢だけ、ではない、社会を包摂する善い実を。
私は、これからも、市民の皆さんと市職員と心と力を一つにし、議員の皆さんと共に汗をかきながら、新たな市民の幸せのために力を尽くしてまいります。所沢の未来(あす)をともにつくってまいりましょう。
議員各位におかれましては、何とぞ慎重ご審議のうえ、ご議決賜りますようお願い申し上げ、令和2年度の施政方針及び提案理由の説明とさせていただきます。
ご清聴まことにありがとうございました。
お問い合わせ
所沢市 経営企画部 経営企画課
住所:〒359-8501 所沢市並木一丁目1番地の1 高層棟3階
電話:04-2998-9027
FAX:04-2994-0706
