令和3年所沢市議会第1回定例会施政方針・提案説明要旨(令和3年2月18日)(全文記載)
更新日:2021年2月18日
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はじめに
本日ここに、令和3年所沢市議会第1回定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては、ご健勝にてご参集賜り、新年度予算をはじめ市政における重要案件につきまして、ご審議いただきますこと、厚く御礼申し上げます。
市長3期目の就任後、1年と3か月が経過しました。その間、「人と人との絆」が実感でき、「自然との調和」が図られた「善きふるさと」を意識し日々市政を考え、将来都市像「絆、自然、文化 元気あふれる『よきふるさと所沢』」を以って市政を運営してまいりました。
今回の予算編成においても、これからの市民の幸せとは何か、そのために何をなすべきか、熟考しながら、予算編成に臨ませていただきました。
それでは、令和3年度当初予算をはじめ諸議案の審議をお願いするにあたり、市政運営に関する基本的な考え方と、予算並びに条例その他の議案について、その概要を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解、ご協力を賜りたいと存じます。
(昨年の振り返り)
さて、昨年は、一言でいえば、コロナで明け暮れた一年とも言えました。対岸の火事のごとくに眺めていたのも束の間、一気に感染は広がりを見せ、学校の一斉休校、緊急事態宣言の発令の中で、人々の不安は頂点に達しました。自粛警察に代表されるように、不安は他者への攻撃に容易に変質してしまうのだということも実感したところでありました。また、仕事を失い収入を断たれた人や業種がある一方、働きづめで休みも取れない人、巣ごもり需要で売り上げを伸ばした業種もあり、それが同じ職種、同じ職場の中でも起こっていて、まさに人間が「分断」された、いや、されかかった、そんな一年であったとも感じています。そんな中、医療か経済か、の二項対立ではなく、医療も経済も、を図りながら、バランスを取って乗り切ろうとしてきたのがこの日本国だと思います。それはあたかも、左へ寄りすぎれば医療崩壊の崖に落ち、右に傾きすぎれば経済破綻の奈落がまつ、そんな狭くて険しい尾根づたいを行くがごとし。暗中模索の尾根道ゆえ、調整と修正を繰り返しながら進んで行くしかないのだと思います。大正解はありません。そして、こんな時こそ、分断よりも連帯、分断よりも
分断より連帯、
令和2年度は、所沢市としては、それを心して胸に刻んだうえで、ややもすれば安全を理由に中止、縮小に流れる各種事業を、不要不急とは何か、公の使命とは何か、と自問しながら、感染防止をとりながら、やるべきことはやるよう注力してまいりました。
以下、振り返ってまいります。
まず、新型コロナウイルス感染症対策としては、市民は何を求めているのか、基礎自治体として何をすべきなのか、何ができるのか、日々変化する国、県の情勢を見極めながら、議会にも臨時議会で対応いただき、より早く、施策を繰り出してまいりました。
医療体制を守る、という点では、備蓄していたマスクを医師会、歯科医師会等に配る、ということから始まりました。その間、市民から多くの善意や
一方、経済や市民の生活を守る、という側面では、1人10万円の特別定額給付金を職員団結のもと、いち早く支給するとともに、子育て世帯やひとり親世帯への臨時特別給付金、赤ちゃん応援特別一時金についても速やかに支給しました。水道料金も2か月分全額無料を打ち出し、苦境に陥った事業者支援のためには「所沢元気回復プロジェクト」と銘打って、数々の支援を展開してまいりました。すなわち、雇用調整助成金の相談を始め、商店街運営支援、飲食店へのテイクアウトへの転換支援、小規模事業者等臨時給付金支給、プロスポーツチーム等との協働事業、伝統産業支援、16億9千万円分のプレミアム付商品券発行、換気促進のための補助、とこモールやチラシを使っての販売応援、バス・タクシーの交通事業者や観光バス支援などでありました。また、修学旅行のキャンセル料金や保育園や児童クラブの運営費の補てん、市営自転車駐車場定期利用者への支援などを進めるとともに、「音楽のあるマチ」として、ミュージシャンや店舗の支援も行ってまいりました。今申し上げたほとんどの事業が、市として何ができるのか、悩みに悩んで発案した事業ですが、それで正解、それで十分というわけではありません。ドンピシャの事業はできないものだ、とつくづく感じているところです。しかし、それでも職員は走りながらよく考えた、と思っています。また、申し上げませんでしたが、教育部門では、国の突然の方針変更に人知れず苦労いたしましたし、健康推進部や危機管理の面々は、この間ずっと対応に追われ続けております。
さて、このように、コロナに対応しながら、また、多くの事業が変更を余儀なくされつつも、市として、やるべきことはやってまいりました。
市制施行70周年も堂々と工夫を凝らして行うことができました。『ところざわ歴史物語』の増補改訂版を発行し、更にとなりのトトロの記念碑の設立や所沢駅の発車メロディを「となりのトトロ」にすることもできました。観光拠点を結ぶ移動手段として、環境にも優しいシェアサイクルを市内30か所のサイクルステーションに配置し、実証実験を開始しました。また、文化の風薫るマチとして「ところざわ アートの潮流」展も開催を果たし、上下水道局では“ところざわの水”を製造、販売いたしました。紙パックでの水販売は、地方公営企業では全国初でありました。
その他、令和2年度の事業について振り返りますと、まず、教育・子どもの分野では、国の「
次に、環境の分野では、向陽中と上下水道局庁舎に太陽光発電設備と大型の蓄電池を導入し、防災機能を強化させるとともに、環境行動を率先するため、水素と酸素から電気を作り、走行中に
また、緑の保全では、東所沢四丁目、若狭一丁目の貴重な緑を保全するため、「まちなかみどり保全地区」として指定したほか、「駒ケ原特別緑地保全地区」の指定再拡大を行い、「くぬぎ山特別緑地保全地区」に名称を変えました。更に、豊かな里山の景観を将来にわたって引き継いでいくため、残された貴重な水田を「上山口堀口天満天神社周辺里山保全地域」として指定しました。
また、福祉・自治の分野では、令和3年度からの第3次所沢市地域福祉計画、第5次所沢市障害者支援計画、及び第8期所沢市高齢者福祉計画・介護保険事業計画の策定を進めるとともに、障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」に備え、緊急相談窓口を設置いたしました。また、「所沢市障害のある人もない人も共に生きる社会づくり条例」を推進するため、コロナ禍の中でも、職員研修や外部への講座を実施し、一方では、西武鉄道と協力して2年間かけて所沢駅ホームドアの設置を終えることができました。また、認知症の方やその家族と認知症サポーターや地域の支援者をつなぐためのコーディネーターを配置したり、人工呼吸器の装着などが必要な、いわゆる医療的ケア児の受入れを進めるよう施設に対し必要な備品購入の補助を導入いたしました。そして、戦没者追悼式もきちんと実行させていただきました。もちろん、それに加えて、コロナにより生じた様々な変化を何とか手当てし、介護、障害などの現場を支えるため社会福祉協議会や福祉法人等と連絡を取りながら、奔走したことは言うまでもありません。
なお、自治の分野では、地域の自治会・町内会、地域づくり協議会ともに活動が制限され、市民、職員ともに
文化・ブランドの分野でも、同じことが言えました。多くの事業、多くの行事が中止や延期を余儀なくされ、リニューアルオープンとなる市民文化センターミューズも、そろりそろりの稼働を強いられ、今もその状態です。しかし、世界中、日本中がこのような状況でありましたが、その中にあっても所沢市は恵まれておりました。先にも述べた市制施行70周年関連の各事業、そして、進む市内のまちづくり事業、所沢駅グランエミオとところざわサクラタウンのグランドオープンは、所沢の名を広く国中にアピールしてくれたのでありました。
なお、産業の分野では、職員が知恵と体力と時間を使って、コロナ対策に奔走したのは先ほど述べたとおりであります。その中で農業の分野だけ申し上げれば、例えば、ところざわサクラタウンや豊島区との友好関係を新たに活用して、マルシェで所沢産農産物の周知、振興を図ったり、遊休農地のうち約2.3haを農地として復活させたり、体験農場では、2か所の新規農場を含め合計119区画増やし、同時に障害者の利用も促し農福連携を進めたり、また、生産緑地も23地区(4.49ha)を新たに指定したり、指定から30年が経過する生産緑地のうち146地区(33.43ha)を特定生産緑地として年度末までに指定をいたします。
続いて行政の分野では、「妊娠・出産・子育て」の各窓口で、30か国語に対応したタブレットを導入して、外国籍市民への相談体制を強化したほか、防災面では、防災行政無線の5基増設、消防団第6分団の消防ポンプ車更新を行い、また被災地支援として、宮城県
また、上下水道局では50年先を見据えた所沢市水道ビジョンの策定を進めておりますが、そのほかにも、「全国初!マンホール蓋広告事業」が新たな自主財源確保策として「行革甲子園2020」にて表彰されるなど外部からの評価もいただいたところでありました。
また、健幸長寿の分野では、トコろん健幸マイレージ事業を県の事業に合流させ、新たにトコトコ健幸マイレージとして再出発させたほか、新生児聴覚検査助成事業を新たに開始しましたし、特定健康診査の保健指導をかかりつけ医等に委託することで、特定保健指導の実施率を約11%改善することもできました。
また、医療面では、市民医療センターが、地域包括ケア病床を持つ医療機関として、また、外来診療とともに小児初期救急医療の拠点として、そして、新型コロナウイルス感染症に対する発熱外来の先駆けとして、その任務を果たしてまいりました。が、健康推進部、医療センターともにいまも様々な課題を抱えつつ、業務を行っていることは皆様ご承知の通りです。
そのほか、市民体育館サブアリーナ、柳瀬・富岡・三ケ島の地区体育館の床を改修し、安心して利用いただけるよう整備したところです。
最後に、成長作戦、街づくりの分野ですが、
一方、所沢駅周辺でもグランエミオのグランドオープンとともに、市の事業として所沢駅西口の街づくりを進め、駅周辺の道路整備や再開発など、人が中心の、思わず歩きたくなるステキなまちを目指して取組を進めました。また、都市計画道路では、特に北野下富線3工区、延長862mの区間を昨年12月供用開始させ、地域の皆様からも大変評価をいただきました。と同時に、その東、西武新宿線と交差する4工区の整備を目指して道路予備設計を行っているところです。
このように、昨年を振り返りますと、日々、
市政運営と予算編成の基本的な考え方
さて、それでは、令和3年度における、「市政運営の基本的な考え方」について、述べさせていただきます。
これまでも様々な場面で繰り返し申し上げてまいりましたが、東日本大震災と原発事故、これが私の市長を志した原点であります。
「動け! 所沢 紡ごう! 絆」を合言葉に、伝えていくべきは「人と人との絆」「自然との調和」であります。豊かな自然の中で人々が支え合う、善きふるさとをこそ、創り、未来の子どもたちに継承していく。それが私たち大人の使命です。そして、その思いは、ゼロカーボンシティの宣言をした今日において、より一層強くなっております。
コロナ禍で日々状況が変化している中、今、何が一番必要か、優先順位を見極め、機を見て敏に取り組んでまいります。
続きまして、令和3年度の「予算編成の基本的な考え方」について申し上げます。
まず、令和3年度の市税収入はコロナの影響により大幅に減少すること必至であります。ゆえに、令和3年度の予算編成は、財政調整基金を例年以上に取り崩すことで繕っていく、厳しいものとなりました。
ただ、そうではあっても、本市はところざわサクラタウンのオープンや「となりのトトロ」「ガンダム」などとのご縁をいただき、いま素晴らしい好機のなかにおります。また、地を耕して種を蒔き大切に育ててきた数々の事業が、着々と進みつつあります。だからこそ、市民サービスの安定供給を基本としつつも、メリハリを付けながら好機を生かししっかりやっていこう、やるべきことはコロナ禍であろうとも着実に進めていこう、という姿勢で編成に臨みました。
また、実践にあたっては、「マチごとエコタウン推進計画」の理念はもとより、本市の施策全体を覆う「人を中心としたマチづくり」についても強く意識すること、また、令和3年度は社会のあり方が変わる時代の転換点にあり、子どもたちに善きふるさとをどう残していけるのか、その
以上の点を踏まえ、令和3年度当初予算は一件査定方式により、事業・科目の細部まで総点検を行い、予算の重点化を心がけて編成をいたしました。その結果、一般会計の総額としては、昨年度の予算規模を上回り、1,074億4千万円となりました。市民生活を守り、コロナ対策をしっかり行うとともに、投資的な事業費を含む土木費をはじめ、教育費や衛生費などにも予算を惜しまず、充実した事業実施を目指しております。
令和3年度予算の概要
次に、令和3年度予算の概要を申し上げます。
先ほど申し上げました通り、一般会計では総額1,074億4千万円となり、前年度比1.0%、10億4千万円の増、また、特別会計、事業会計を加えた全会計の合計は、1,949億9,518万4千円となり、前年度比0.9%、17億4,349万4千円の増となりました。
一般会計が全体として増額となった理由としては、東部クリーンセンター工事費の減や所沢駅西口北街区市街地再開発事業の終了に伴う減額があったものの、進捗中の事業については継続性を重視したこと、公共施設の老朽化に伴う各施設の工事費や修繕料などへの対応、そして、歳出の約半分を占める民生費で、社会保障経費を中心に約18億7千万円増額したことが挙げられます。また、個別要因といたしましては、新型コロナウイルスワクチン接種事業に係る経費が含まれていること、所沢市観光情報・物産館建設工事費の増などがありました。一方、歳入につきましては、市税や各種交付金を社会情勢などに合わせて見積もるとともに、後年度の負担が過重とならないよう勘案しながら市債や財政調整基金からの繰り入れなどにより対応いたしております。
それでは、緊急を要する新型コロナウイルス感染症対策(これらは先議、つまり先にご審議お願いする分でありますが)をまずご説明申し上げ、次に、公約に掲げた「6つの柱」とそれを下支えする成長作戦、そして「人を中心にしたマチづくり」に沿って主な施策をご説明いたします。
まず、先議でお願いしております新型コロナウイルス感染症対策についてであります。できる限り早く手当てすべくお願いいたします諸事業は、まず、ポストコロナ社会に対応するためビジネスモデルを転換する小規模事業者に出される国の持続化補助金に市も呼応するもの。また、新たに二酸化炭素濃度測定器も対象に加えた換気促進機器導入補助事業。前回「音楽のあるまちづくり」協力ミュージシャン等に絞っていた対象をもう少し広げて、条件は付きますがアート、演劇等も対象にした文化芸術活動支援事業。飲食店等に対する感染症対策安全研修の実施。とこモールを活用したインターネット販売の拡大を狙った事業。観光バス支援事業。地域医療を維持するため西埼玉中央病院に対する支援金交付。そして、所沢版
なお、多くの市民のみなさんが望んでいる新型コロナのワクチン接種につきましては、まず体制を整えるため2月1日保健センター内に新型コロナワクチン対策室を設置いたし、次に述べます諸費用は、国に即応し間に合わせる必要があることから1月29日に専決処分いたし、対策室にて既に準備を進めさせていただいております。すなわち、接種券の印刷から予約システム及びコールセンターの開設、データ入力などの委託料、医療従事者等への接種費用などにかかる諸費用約1億円であります。よろしくお願い申し上げます。
それでは次に、公約に掲げた「6つの柱」とそれを下支えする成長作戦、そして「人を中心にしたマチづくり」に沿って主な施策をご説明いたします。
1「教育・子ども」日本一、子どもを大切にするマチ所沢
柱の一つ目は、「教育・子ども 日本一、子どもを大切にするマチ所沢」であります。
教育とは、そして学ぶとは、人間(動物)本来の営みであり、それは価値があり誇らしくやりがいあふれるものであるはずです。でも、日本の今はどうか。そういう環境を作れているか。物的環境はどんどん整備していくのに、学校教育を支える社会的、人間的環境はどんどん崩壊させてしまっている気がします。基礎自治体として、では何ができるのか。3年前に苦心して編んだ教育大綱に常に立ち返りながら、少しでも施策を展開できればと念じています。
まず、教育力の向上を図る学力向上推進事業「学び創造アクティブ
次に、複数の目で子どもを見、ゆとりをもって子どもに対せるよう環境を整備していく人的支援につきましては、これを堅持してまいります。
まず、小中学校全校(47校)に学習支援員、特別支援教育支援員、心のふれあい相談員、学校司書等を配置、特別支援学級が2学級新設されるのに伴い、心身障害児介助員については2名増員いたします。また、スクールカウンセラー、心理士、安全安心対策推進員等、専門スタッフを置いて、市が独自に雇用する職員、総勢297名で子どもたちと学校を厚く支援してまいります。
また、
次に、施設整備の面では、学校トイレの洋式化、バリアフリー化改修工事を小学校5校(荒幡小、北小、和田小、東所沢小、北中小)、中学校1校(所沢中)で行うことで1系統目の工事を完了させ、続いて2系統目の設計を小学校1校(西富小)中学校1校(三ケ島中)で始めます。
また、公約にも挙げていた体育館のトイレ洋式化事業として、小学校8校(南小、東所沢小、明峰小、松井小、安松小、山口小、和田小、林小)、中学校4校(所沢中、向陽中、上山口中、南陵中)の設計に着手するとともに、所沢小、向陽中、三ケ島中の体育館の床を改修してまいります。また、小中学校全ての体育館照明をLED化するため、調査・設計業務委託を行ってまいります。もちろん、山口中の既存擁壁の改修工事は引き続き進めていきます。そして、もうひとつ、学校給食センターの再整備に当たっては、PFI事業者との契約に向け、事務を進めてまいります。
次に、子どもに関する施策としては、4か月健診は新年度も個別の健診で行うことといたしました。よって、絵本の読み聞かせは1歳6か月健診の時に行い、絵本の引き換えは保育園や児童館、図書館などで行って、気軽に相談や遊びができるよう親子を保育園などにつなげていきます。
また、こども支援センターでは、好評いただいている子育て支援エリア、ルピナスのより一層の利用を図るとともに、発達支援エリア、マーガレットでは早期発見・早期療育のもと、よりきめ細やかな支援を行い、併せて、研修・啓発や保育園等への巡回支援も充実させてまいります。
放課後児童対策としては、若松・牛沼・泉児童クラブの3つの児童クラブでそれぞれ1支援単位増やすための教室の改修工事を行います。また、北野児童クラブは、借地を返還せねばならないので、既存施設を解体し、学校内への移転整備を進めます。なお、令和3年度からは民設民営児童クラブとして2クラブ(所沢小校区、南小校区)を開所させ、定員80人を確保します。
民間保育園につきましては、保育支援者に対する補助金を拡充するとともに、この4月から所沢駅駅ビルに民間保育園を開設することで定員60人を確保します。
一方、私立幼稚園につきましては、引き続き保護者に対して補助金を交付し、低所得世帯及び多子世帯を支援してまいります。
また、市民医療センターにおける小児初期救急医療につきましても、引き続き、提供体制を確保してまいります。
最後に、カルチャーパークでありますが、築山の整備を終え、大型複合遊具の設置等を行い、最終仕上げに入ります。子どもたちが楽しくてたまらない、そんな場所へと変身させます。
2「環境」エネルギーの自立、マチごとエコタウン所沢
2つ目の柱は、「環境 エネルギーの自立、マチごとエコタウン所沢」であります。
ゼロカーボンシティ、2050年までに実質
まず、環境に係る基礎知識を持ち、環境教育、環境啓発ができる人材を育成する「マチエコリーダー育成事業」を新たに実施いたします。また、ゼロカーボン、脱炭素社会を目指す市民ワークショップを開催します。
そして、街なかにみどりのエコスポットを整備してまいります。既にまちなか緑の保全制度を作った本市ですが、保全ではなく創出すること、アスファルトを土に戻し雨もその場に浸透させること、を目指した取組です。具体的には、用地の検討・調整、舗装及び路盤を撤去・処分し、広場、休憩用ベンチ、シンボル樹、在来種によるみどりの創出などを行います。また、上山口地区ではミヤコタナゴの保存、川の清掃やホタルの復活、そして、貴重な水田を保全復活させる活動が始まっております。このうねりを支援するため、上山口堀口天満天神社周辺里山保全地域内の水田1,334平方メートルを公有地化するとともに、農機具等の購入と倉庫やトイレの整備を行い、地域の市民団体と協働で保全管理活動を行ってまいります。また、「保全配慮地区」に指定される北秋津・上安松地区区画整理地内のみどりについては、公有地化による保全を進めてまいります。
また、海洋プラスチックごみ問題に対しては、レジ袋有料化など国も思い切って舵を切りました。市としては何ができるのか、プラスチック容器の使用を少しでも減らすため、マイバックの普及やイベント開催時のリユース食器貸し出し、そして、マイボトルの携帯を進め、引き続き市内公共施設に給水スポットを置いてまいります。更に、根本的にごみの減量及び資源化を推進するため何ができるのか、審議会に諮ってまいります。
また、自分で作ったものは大切に使うものです。エネルギーの地産地消を進め、新年度は安松保育園に太陽光発電設備を導入してまいります。なお、次世代自動車の災害時での活用は令和2年度、日産自動車とも協定したところですが、更に市民等にも協力願う災害時協力登録車制度を実施してまいります。
3「福祉・自治」人と人との絆を実感できるマチ 所沢
柱の3つ目は、「福祉・自治 人と人との絆を実感できるマチ 所沢」であります。
経済の規模が拡大し、情報社会へと転じた今、人々は二極化したり、一方では孤独に陥ることが増えました。システムで対処しても、隙間は必ず生まれます。やはり、人々は支え合い、助け合い、ツナガって行かねばなりません。
まず、財政的に厳しくとも、本市が今まで行ってきた基本となる福祉施策は、これを維持してまいります。
そのうえで、新たな施策といたしましては、まず、生活困窮者自立支援といたしまして、生活困窮者自立支援機関に、こちらからお宅に出向いて支援するアウトリーチ支援員を新たに配置することで、中高年の引きこもりなど地域で孤立している生活困窮者の自立を促してまいります。
また、精神障害者やその家族などが安定した生活を送ることができるよう一時的な宿泊ができる精神障害者等一時宿泊事業の補助を厚くし、実施してまいります。もちろん基礎自治体としては全国初の取組、精神障害者アウトリーチ支援事業では、公認心理師も専門職メンバーに加え、住み慣れた地域で生活を維持していけるよう引き続き支援をしてまいります。
また、障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」に備え、令和2年度は緊急時の相談窓口の設置や受入れ体制の充実を図ってまいりましたが、令和3年度は入所拡充を計画に盛り込むことで、今後の体制を一層整えてまいります。障害のある人もない人も共に生きる社会づくり条例につきましては、出前講座や社会的障壁の除去推進事業補助金等の既存の事業を充実させ、障害への理解を促進させるとともに、条例の体現に向け、必要な施策を更に進めてまいります。また、航空公園駅ホームに
次に、自治についてでありますが、やはり人々の支え合いこそが自治であり、それがまちづくりの原点なのだ、と考えます。自助、共助、公助、それに近助がありますね、と少し前はよく言ったものです。その中心を担うのが、自治会・町内会活動であり、更には地域づくり協議会活動であります。自治会・町内会への加入と参加を進めるため、また、地域づくり協議会の活動支援のため力を尽くしてまいります。
また、市内の分譲マンションの諸課題の解決に向け、管理状況を把握する実態調査を行い、管理不全のマンションを抽出した上で支援策を検討し、管理の適正化に向け条例を作るなど施策を進めてまいります。
4「文化・ブランド」文化の風 薫るマチ 所沢
4つ目の柱は、「文化・ブランド 文化の風 薫るマチ 所沢」であります。
所沢市の宝は「文化とみどり」にありましょう。昨年は、コロナ禍にあっても本市の文化、そして、ブランドを盛り立てる銘記すべき出来事がたくさんたくさんありました。
新年度は、
また、5月には「所沢市観光情報・物産館
東にところざわサクラタウンとくれば西には、メットライフドームのボールパーク化、昭和の街を再現した西武園ゆうえんちがそれぞれこの春には完成を果たします。更に、里の四季の美しさを再発見していければと思います。
そして、中央では所沢駅周辺の区画整理事業が進んでいますが、ここは賑わい、「まちば」としての歴史、町民文化を育んできた地域です。「みんなのアイデアコンテスト」から6年、寿町にある歴史的建造物「秋田家住宅」は、交渉を重ね、ここで市が譲り受けることになりました。今後は、現在保管している歴史的建造物とともに、その整備・復元を進めます。令和3~4年度は整備基本方針策定委員会及び庁内検討組織を併行して進め、整備基本方針を策定してまいります。また、西新井は鈴木家の住宅と所蔵の資料等を調査してまいります。
さて、今年こそ東京オリンピック・パラリンピックです。イタリアオリンピックチームの事前キャンプ受入れ、聖火リレー及びセレブレーションの実施、本市ゆかりの選手の応援、更には貴重なオリンピック・パラリンピックが人生の一ページとして刻まれるよう、市内小中学校の児童生徒にチケットを配布するなど、市民が一体感を持てる取組を実施してまいります。
また、空飛ぶ音楽祭は、実行委員会を中心に所沢市文化振興事業団とも連携して、秋の開催に向けてプロからアマまで複数のステージを用意し、本市の音楽のあるまちづくりを発信してまいります。
農業振興といたしましては、市内外の人々に狭山茶や里芋などの所沢産農産物を広めるため「直売所ガイドマップ」の内容を刷新し、更なる地産地消の推進を図ってまいります。また、今まで新規の機械、施設整備に対してのみ行っていた補助を、対象を修繕にも広げて、更なる農業経営の支援も図ってまいります。
産業、商業振興といたしましては、各種奨励金、補助金を通して更なる企業誘致、拡大、また都市型産業の誘致育成をするとともに、コロナに打ち勝つ魅力ある商店街づくりを支援してまいります。また、所沢ブランド特産品創出にも力を尽くしてまいります。
最後に、インバウンド対応としては、外国人観光客の受入がスムーズにできるよう、事業者向けセミナーの開催、多言語観光案内板の設置、海外での旅行博覧会への参加・宣伝活動等を行ってまいります。
なお、本年、姉妹都市締結55周年を迎えたディケイタ―市との市民交流、学生交流、並びに、メルボルン市に派遣する中学生海外派遣は残念ではありますが、中止にいたしました。
5「行政」超親切な市役所 所沢
柱の5つ目は、「行政 超親切な市役所 所沢」であります。
私は、常日頃、職員には公務員ほどやりがいのある仕事はない、と話しています。こんな苦しい時だからこそ、プライドをもっていつも以上に市民のために働く、そんな市役所であって欲しいと思っています。
まず、新たな行政課題に対応するため、組織の見直しを行います。主なものとしては、危機管理課を危機管理室として総務部から独立させ、交通政策室を経営企画部から街づくり計画部都市計画課内に移し、環境政策課をマチごとエコタウン推進課に改め、ゼロカーボンシティ推進室を新たに設置いたします。また、デジタル技術やAIロボティクス等の活用を通して、市民の利便性向上と業務の効率化を図るためIT推進課をデジタル戦略課に改める、などを行います。
また、マイナンバーカードの普及促進のため、市民課窓口の体制を強化して、市民の6割へのカード交付を目指します。更に押印省略など市民の手続きの簡素化を進めるとともに、役所としても、職員の出退勤や休暇等に関する庶務事務システムを導入して効率化を図ります。
広報ところざわは、昨年に引き続き、今年も「全国広報コンクール」で県特選に選ばれ、全国審査に進むことができました。令和3年度も市民にわかりやすく親しみやすい広報紙をお届けしてまいります。
また、昨年住宅情報誌で、災害に強いまちとして第1位に選ばれた本市ですが、国の国土強靭化に関する基本法及び基本計画に基づき、本市の状況に応じた地域計画を策定してまいります。また、洪水ハザードマップを更新し、河川氾濫等の情報や避難情報を市民に提供してまいります。
移動系防災行政無線は、新年度、デジタル化に伴う再整備工事を実施し、年度末の運用開始を目指します。一方固定系防災行政無線は、子局を2基増設します。また災害発生時に自ら避難することが困難な方(避難行動要支援者)に対しましては、より円滑に安否確認や避難支援等ができるよう、地域で作る個別支援計画策定の支援をしてまいります。
プロぺ通りでは、客引き対策をもう一年、しっかりと予算を組んで徹底します。また、所沢駅前の交番は老朽化により解体、改築されますが、警察官にはワンボックス型の警察車両に駐留してもらい、地域の安心を図ります。
消防団では、第7分団の新たな詰所建設のため、用地を取得いたします。
上下水道に関しましては、コロナ禍で延期となった「第10回マンホールサミットin所沢」をところざわサクラタウンで開催するとともに、引き続き自主財源の確保と健全経営に努め、災害に強いライフラインの構築を図ってまいります。また第4期市街化調整区域下水道整備事業は引き続きこれを進め、清掃施設周辺整備事業による汚水管の整備も実施していきます。なお、清掃施設周辺整備事業による下水道整備は令和3年度をもって完了となります。
また、東日本大震災の被災地である宮城県
6「健幸長寿」思わず歩きたくなるステキなマチ 所沢
そして、6つ目の柱、「
平均寿命は男女ともに県内1位の所沢。だからこそ、健康寿命も男女とも県内1位、元気でいきいき「健幸長寿のまち」を目指し、「第2次所沢市保健医療計画」を推進してまいります。
コロナ禍による引きこもり、閉じこもりで気持ちが鬱になったり、認知症が進んだり、高齢者ではフレイルになったり、そういう傾向が顕著です。そこで、個々の状況に応じたきめ細やかな支援を行うことを目的として、新たに「保健事業と介護予防の一体的実施事業」を開始します。また、母子においても産後心配な方が増えておりますので、宿泊して見守る産後ケア事業を充実させます。更に、歩いて健康、健康でお得の「トコトコ健幸マイレージ事業」の参加者もしっかり増やして、名実ともに健幸長寿のマチを目指します。
スポーツ振興といたしましては、総合運動場の野球場、テニス場及び駐車場の照明灯をLED化いたします。また、旧所沢市弓道場の閉場時から射場数不足が続く弓道場対策として、北中運動場の敷地の一部を貸付け、活動を支援してまいります。
新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、65歳以上の高齢者、基礎疾患のある方や高齢者施設等従事者、一般市民の方へ、順次、接種を実施していく体制として、個別接種を基本としながら集団接種との併用方式で実施してまいります。個別接種では、2月12日時点で市内67の病院等の医療機関での実施について、また集団接種では、保健センター及び市民体育館を会場として実施するため、今、調整を図っているところです。事業予算は、集団接種会場の医師や看護師確保に係るもの、対象者への接種券の郵送費、接種記録のデータ入力及びコールセンター運営継続等に係る委託料、ワクチンの接種費用等になります。
また、市民医療センターでは、既存の業務に加え、保健センターを会場とするワクチンの集団接種を担うとともに、コロナ専用病床からの陰性確認後の患者の受入れ実施体制等を強化してまいります。また、今後の施設、設備の改修、担うべき役割等について市としての考えを具体化するため、所沢市市民医療センター再整備基本構想を策定してまいります。
7「成長作戦」動き出した街づくりを成功させます!
以上、6つの柱に沿って述べさせていただきました。
所沢市は、お年寄りが大切にされ、子どもたちが自然の中でたくましく育つ環境を保ちたい。福祉を維持し、環境や教育を充実したい。
そのための下支えが、今、取り組んでおります各種のハード事業、いわゆる成長作戦であります。
まずは、賑わいの場としての所沢駅西口のまちづくりであります。地元の皆様の協力のもと、都市計画決定から7年目に入りました。新年度は、開かずの踏切解消のアンダーパス道路の用地購入と区画整理を更に進め、まちづくり全体が令和7年度に完了するよう工事を進めてまいります。
また、建設中の東町再開発ビル、ファルマン通りの交差点改良をはじめとして日東地区のまちづくりを進めるとともに、所沢駅周辺から元町交差点まで回遊と賑わいを図りつつ、旧町の各エリアの歴史と特性をいかしたまちづくりのあり方を検討してまいります。
次に、働く場、住む場を作るまちづくりでありますが、三ケ島工業団地周辺地区・関越自動車道所沢インターチェンジ周辺地区・松郷工業団地周辺地区の土地利用転換や北秋津、上安松地区をはじめとする区画整理事業を引き続き推進してまいります。
特に、三ケ島工業団地周辺地区の産業用地については、範囲も概ね決まりましたので、今後は企業誘致活動を活発化してまいります。
なお、人口急増期であった昭和の時代に造られた住宅団地の再生につきましては、具体的な方策を検討する第一歩として、椿峰ニュータウンをモデル地区とし、そこで街づくりについて取り組んでおられる東京藝術大学、
次に、道路についてでありますが、都市計画道路北野下富線1工区と松葉道北岩岡線の早期の同時開通を目指し、1工区の用地取得と道路工事を行ってまいります。更に北野下富線4工区の整備を進めるため、西武新宿線と交差する道路の詳細設計を実施します。上藤沢・林・宮寺間新設道路は、3工区について用地取得を進めてまいります。また、柳瀬は坂之下及び城地区の清柳橋改築事業につきましては、橋りょう上部の工事及び新設される清柳橋から県道所沢青梅線に至る市道1-900号線の改良に伴う用地取得を行うとともに、交通量の増加が見込まれる塩野商店前の交差点改良を行います。また、新座市が完成させる仮称大和田・坂之下橋の取付道路に、歩行者のための階段を設置してまいります。
ところで、西所沢駅西口改札口の開設についてでありますが、西武鉄道との協議が難航しております。昨年は開設予定地周辺の安全対策のため、用地買収を行いましたが、令和3年度こそは鉄道事業者との協定を締結し、西口改札口の設計、関係機関との協議等を行ってまいります。
そして、かねてより誘致してまいりました小中高一貫校でありますが、開智学園により東所沢地区に令和6年4月に開校予定で準備が進んでおります。これも併せて好機ととらえ、国の交通政策審議会の答申に位置付けられた東所沢までの一体的延伸の早期実現に向け、都市高速鉄道12号線延伸促進協議会と連携を図りながら取り組んでまいります。
8「人を中心としたマチづくり」歩いて過ごせるまち
「人を中心にしたマチづくり」とは、ソフトのまちづくりもハードの街づくりも、人が歩き、人が憩え、人と楽しむ・・・出逢いを大事にしたマチづくりをしていこう、また、支え合いや工夫など人間力を信じた社会で行こう、との思いを込めたものなのであります。別の言葉で表現すれば、場所にも心にも「パブリック」を取り戻していこう、といえるのかもしれません。
さて、所沢市まち・ひと・しごと創生総合戦略にも掲げ、「水とみどりがつくるネットワーク計画」に位置付けたネットワーク化につきましては、まず、自然豊かな砂川堀上流の散策路を伸ばしていこうと、今、三ケ島地区での整備を行っておりますが、新年度も三ケ島橋下流の約200m区間について、護岸整備と散策路整備を行ってまいります。また、東川沿いの桜を一層魅力的なものにするため、引き続き遊歩道のメンテナンス及び桜の剪定などを行ってまいります。
また、歩いていても一息つけるベンチを設置するために、よりよい方策を検討するとともに、まずは、供用開始した北野下富線の3工区内にベンチを設置してまいります。また、市道5-1016号線、小手指南から山口にかけてのさくら通りの街路樹更新及び歩道を設計していくなど、歩くことを中心にした道づくりを検討してまいります。
次に、公共交通を充実し、車がなくても大丈夫なまちに近づけるため、三ケ島地区をモデルケースにワゴン車を活用した新たな交通手段の実証運行を始めます。と同時に、柳瀬地区・富岡地区での実証運行に向けた準備を進めてまいります。更に、公共交通が充実し、それを維持し続けられますよう「(仮称)所沢市地域公共交通計画」を策定してまいります。
このようにして、歩いて過ごせるまちを少しずつではありますが、実現してまいります。
以上、令和3年度の主な施策につきましてその概要をご説明いたしました。
その他の案件
次に、ご提案申し上げております令和2年度3月補正予算の概要につきまして、ご説明申し上げます。
はじめに、先議でお願いしています、議案第1号「令和2年度所沢市一般会計補正予算(第16号)」につきましては、先ほど申し上げました通り新型コロナウイルスワクチン接種に関わる費用に対し専決処分いたしましたので、その承認をお願いするものです。また、議案第2号「令和2年度所沢市一般会計補正予算(第17号)」につきましては、これも先ほど申し上げました新型コロナウイルス関連諸事業のほか、民生費などにおいて不足する事業費の追加、併せて、国・県などの補助の確定、執行不用額などの調整による減額について計上いたしたものでございます。
この結果、補正額は3億1,194万9千円の減額となり、補正後の予算額は1,489億5,184万6千円となるものです。
なお、補正予算の財源につきましては、国庫支出金、県支出金、繰入金及び市債で調整をいたしました。
また、予算第2条で継続費、第3条で繰越明許費、第4条で債務負担行為、第5条で地方債につきまして、それぞれ補正をお願いしております。
次に議案第3号から議案第8号につきましては、それぞれの特別会計における、国庫補助金等の決定や事業費の確定等に伴う補正を行うものであります。
続きまして、条例その他の議案につきまして、ご説明申し上げます。
はじめに、条例関係についてご説明いたします。
まず、新規制定といたしましては、議案第22号「所沢市地域公共交通協議会条例」及び議案第23号「所沢市寿町歴史的建造物整備基本方針策定委員会条例」の2件を提案しております。
次に、一部改正といたしまして、「所沢市非常勤の特別職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例制定」など、議案第24号から議案第33号までの10件を提案しております。
続いて、その他の議案でありますが、議案第10号は「指定管理者の指定」を、議案第11号は「契約変更」を、議案第34号から議案第39号は「市道路線の認定及び廃止」を、それぞれお願いするものであります。
なお、提案理由等につきましては、それぞれに記載したとおりです。
むすび
以上、令和3年度における「市政運営の基本的な考え方」と、提出いたしました諸議案につきまして、その概要を申し上げました。
令和3年度は、我々が1年間、コロナによって感じたこと、学んだことをしっかり胃の腑に落とし込んで、マチごとエコタウン、そして、ゼロカーボンシティへと向かう分水嶺となるときです。問われるのは私たちの変革と行動です。
最後に、生命誌研究者の
「コロナ禍は、社会の様々な問題をあらわにしたけれど、別の選択肢も見せてくれました。エッセンシャルワークを軽視せず、ケア労働や食べ物をもっと大切にする。収奪する経済と競争的な技術開発から、技術を分かち合い命を支える経済へ。テレワークも、もっと分散化した居住形態が可能だと示した。」と。
そして、中村さんは、結びにこう締めくくっておられました。
「『進歩』には『走』ではなく『歩』が入っている。そして、この字は『止』を含む。気候変動の自分事化は、止まると倒れてしまう社会を変えることにもつながると思います。」と。
これからも、市民の皆様、議員各位、市職員とともに、善きふるさと所沢を未来の子どもたちに継承するため、市民の新たな幸せ実現のため、力を尽くしてまいります。
議員各位におかれましては、慎重ご審議のうえ、ご議決賜りますようお願い申し上げ、令和3年度の施政方針とさせていただきます。
ご清聴誠にありがとうございました。
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