北野天神社縁起 付 旧軸木七本

更新日:2020年10月7日

 北野天神社所蔵の「北野天神社縁起」は、室町時代初期に作られた絹本極彩色の掛幅です。掛幅は絵巻物と異なり同時に複数の人間が見られる形式で、絵解きなどに用いられます。ほかの天神縁起が巻子装であるのに対して、この社の縁起は掛幅装であるのが特徴です。
 全7幅の各幅は4段に分割されており、下から上へと物語が進行します。各面に祭神である菅原道真の生涯と死後の霊験譚を描いています。
 本来の絹地が剥落して下地の紺紙が現われている部分が多いので、ストーリーもよくわからなくなっていますが、色彩の美しさは作製時の美観を充分に推察でき、神宝として奉納されただけある出来映えとともに、全幅を今日に伝え得たことは貴重です。
 旧軸木の銘文によれば、元亀3年(1572年)に入間郡山口の住人、山口平四郎と嶋田右近が依頼し、当時、岩槻の浄安寺にいた周防国の富雪斎唯称に修理させたようです。
【指定年月日】昭和30年11月1日
【所在地】埼玉県立歴史と民俗の博物館

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