弥陀三尊来迎図像板石塔婆

更新日:2015年2月19日

 この板石塔婆(板碑)は、高さ156センチメートル、幅50センチメートルあり、板石塔婆特有の頂部の山形がなく水平で、中央の部分から折損しています。形のよい天蓋の下、主尊の阿弥陀如来が蓮台にのり、左脇侍の観世音菩薩と右脇侍の勢至菩薩が、各々蓮台にのって正面を向いています。中央の三具足の右には「念仏供養」、左には「阿弥陀如来」と刻まれ、その下に「文明十七天十一月十六日」の紀年銘と、約50人の結衆交名けちじゅうきょうみょう、最下部に「一結衆敬白」の文字が刻まれています。彫りもよく、室町時代における所沢の民間信仰資料として貴重です。
 また、江戸時代の地誌『武蔵野話むさしやわ』(斎藤鶴磯さいとうかくぎ著)の記述に誤りがあるとして、所沢周辺の村民が起こした訴訟において、この板石塔婆の存在が訴訟側の証拠となっており、斎藤鶴磯さいとうかくぎの筆禍事件に関連する資料としても貴重なものです。
【指定年月日】昭和49年5月1日

お問い合わせ

所沢市 教育委員会教育総務部 文化財保護課
住所:〒359-0042 所沢市並木六丁目4番地の1
電話:04-2991-0308
FAX:04-2991-0309

b29910308@city.tokorozawa.lg.jp

本文ここまで