旗本沢氏画像

更新日:2019年3月7日

 「旗本沢氏画像」は、沢吉縄さわよしつなを初代と数え10代目にあたる幸良よしながが、7代目幸純よしずみ50回忌の嘉永7年(1854年)に奉納した掛軸です。画像は、第一幅に7代目の幸純夫妻、第二幅に8代目幸洸よしみつと9代目幸得よしあきの両夫妻が描かれています。第一幅右下の裃姿の人物が、この画像を描いた外弥太幸度とやたよしのりで、左側の囲みには、「嘉永七年甲寅年九月 幸純三男外弥太幸度とやたよしのり 謹書画同人像」(原文縦書)と墨書されています。幸純の三男である外弥太幸度とやたよしのりが謹んで描いたと解釈でき、この画像は、作者が両親と兄夫妻さらに甥夫妻を描いたことになり、描かれた肖像はより実像に近いと推測されます。さらに装束からも当時の風俗などを窺い知ることができ、歴史資料としても高く評価されています。
 沢氏の先祖は、小田原北条氏に仕えていましたが、吉縄のとき北条氏が滅亡し、その後は徳川家康に召抱えられました。家康から三ケ島村のうちに150石の知行地を拝領し、幕末まで領主として知行を続けます。沢氏は合わせて600石の知行取りでしたが、吉縄から数えて7代目の幸純が旗本最上位の幕府目付役まで昇進したのを除き、歴代当主は旗本のなかでは平均的な位置にいました。
【指定年月日】平成4年3月2日
注釈:こちらの文化財所在地については、都合により記載しておりません。
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