明治天皇行在所跡

更新日:2021年2月16日

 明治16年(1883年)4月、明治天皇は近衛兵の演習天覧のため飯能に行幸しました。この飯能行幸の際、行在所として定められたのが、町の有力者であった齊藤与惣次よそうじ家です。
 町では一大盛事とあって、当日は横浜の商人から買い入れた新調の国旗を各戸に頒布して掲揚し、奉迎の意を表したと伝えられています。
 齊藤家の私日記によると、同家ではこの行幸に備え表門や中門を新しくし、障子・襖・畳は新調、庭も植木を手入れしました。また軸物や古器等を俳人から借用するなど、細かな点にも気を配ったようです。当日は、屋敷の周囲を白黒交互に染め抜いた麻布の幕で張りめぐらし、表門から中門に至る両側には紫の縮緬ちりめんを張りました。家具は一切取り片付けられ、床には絨毯じゅうたんが敷かれ宮内省が用意した調度類が備え付けられました。また風呂も同家のものを使用せず、持ち運んできたものを裏庭に設備したとのことです。
 行在所で明治天皇がどのように過ごされたのかは記録に残されていませんが、齊藤家には、徳大寺宮内卿から御下賜品として、三つ組木盃・紅白羽二重・御下賜金が下付されました。
【指定年月日】昭和44年6月27日
【所在地】所沢市元町21番18号

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