大規模盛土造成地に関する市の取り組みについて

更新日:2023年12月5日

大規模盛土造成地マップについて

阪神・淡路大震災や東日本大震災などの際に、谷や沢を埋めた造成宅地又は傾斜地盤上に腹付けした大規模な造成宅地において、盛土と地山との境界面や盛土内部を滑り面とする盛土の地滑り的変動(滑動崩落かつどうほうらく)が生じ、造成宅地における崖崩れ又は土砂の流出による被害が発生しています。
このような被害を軽減し、造成宅地の耐震化を推進するため、所沢市では平成24年度から平成26年度にかけて市内全域を対象に調査を進め、大規模盛土造成地のおおむねの位置と範囲を示したマップを作成し、公表することとしました。なお、このマップは、市民の皆様の防災意識を高めて災害の未然防止や被害の軽減につなげていただくことを目的にしており、地震時に滑動崩落かつどうほうらくする箇所を示したものではありません。

大規模盛土造成地とは

大規模盛土造成地とは、下図のような盛土によって造成された土地です。
市内には、谷埋め型の大規模盛土造成地が14箇所、腹付け型の大規模盛土造成地が3箇所あります。

大規模もりど造成地は谷埋め型、腹付け型に分けられます。谷埋め型はもりどの面積が3000平方メートル以上、腹付け型はもりどする前の地盤面の水平面に対する角度が20°以上で、かつ、もりどの高さが5m以上です。谷埋め型イメージ図と腹付け型イメージ図です。
出典 国土交通省

滑動崩落のイメージ

人が滑り台で滑るイメージと非常に似ています。人が滑り出そうとする力に対し、抵抗する力が大きい場合は止まっているが、背中を押す力が加わると滑り落ちてしまいます。人をもりど、背中を押す力を地震に置き換えて考えると、イメージしやすいです。さらに、地下水を含むと抵抗力が弱く、滑り台が濡れているときのように滑るため危険です。イメージ図です。

大規模盛土造成地の安全性把握及び宅地耐震化のフロー

本市における大規模盛土造成地の安全性把握の実施状況及び今後の宅地耐震化の検討フローは以下のとおりです。

※大規模盛土造成地に変状が見られた場合などは、活動崩落の危険性の再評価を行い、対応について改めて検討することになります。

第二次スクリーニング計画について

本市では、国土交通省による「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドライン及び同解説」に基づき、市内の17箇所の大規模盛土造成地について、基礎資料や外観目視による調査を実施した結果、滑動崩落を示唆する変状が認められる盛土造成地はありませんでした。
このため、第二次スクリーニング計画において、各盛土造成地の判定結果を「経過観察」として、今後も継続的に変状確認の有無を確認することとします。

■調査の方法

第二次スクリーニング計画では、次の基礎資料及び評価項目をもとに、市内の大規模盛土造成地の安全性に関する調査及び第二次スクリーニングの優先度を評価しました。

■市内における大規模盛土造成地の造成年代

市内17箇所の大規模盛土造成地の造成年代は以下のとおりです。

※開発許可制度が施行された昭和44年(1969年)6月14日を基準日として設定し、その前後で所沢市内の大規模盛土造成地の造成年代を区分しました。
※開発許可制度の創設に伴い(旧)住宅地造成事業に関する法律は廃止されました。(旧)住宅地造成事業地を含む大規模盛土造成地が市内に1箇所あります。

■優先度評価の判定結果

市内の17箇所の大規模盛土造成地の調査結果を踏まえ、第二次スクリーニングの優先度判定を行った結果、A4が1箇所、B3が1箇所、B4は15箇所でした。
このうち、2箇所の盛土造成地は変状が確認できましたが、小変状であるため、経過観察を行うことが妥当と判定しました。
今後の経過観察によって、地盤及び擁壁に危険性がある変状が認められた場合においては、優先度評価を再評価することがあります。

※この判定結果は、現状の地盤及び擁壁の変状の有無、地下水位を外観目視によって確認・推測した結果を踏まえ判定したものであり、地盤調査及び安定計算を行った結果に基づく判定ではありません。また、各造成地内の個々の敷地に設けられた擁壁のすべてが安全であると判定したものでもありません。

■本市における優先度評価の内容

※各ランクにおいて、更に地盤及び擁壁の変状の有無や程度、地下水の可能性の有無、造成年代により、A1~A4、B1~B4に分類される点に注意。
※この他、Cランク(変状がなく地盤調査の必要性は低いもの)の判定については、変動確率を求めた上での判定であり、補足的な事項のため、実施しておりません。

宅地の安全性をチェックしましょう。

宅地の所有者、管理者または占有者の皆様に大規模もりど造成地を知ってもらい、防災意識を高めて頂くことが目的です。代表的な例を紹介します。近隣の擁へき状況を確認すれば、危険の早期発見につながります。チェック1、変形、亀裂、膨らみ。擁へきの強度が低下し、ど圧を抑えられなくなり、地震や豪雨によって壊れる可能性があります。イメージ図です。

チェック2、地下水、湧水跡、植生。地下水が存在する場所で、豪雨等により、地下水位が高くなると、ど圧に加えて水圧もかかるため、かつどう崩落が発生する可能性が高くなります。イメージ図です。このような被害はあらかじめ宅地の点検などを行って必要な対策をしておくことで、宅地への被害を防ぐことのできるものも多くあります。大切な我が家の宅地を守るために、市民の皆様ご自身で点検を実施しましょう。

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