市内の遺跡

更新日:2022年12月21日

『ところざわ歴史物語』
4から5ページ(1章2節「砂川遺跡と旧石器時代」)/12から13ページ(1章6節「古代社会と所沢」)に掲載

所沢の遺跡

三ヶ島三丁目の砂川遺跡は、昭和41年に明治大学により最初の発掘調査がおこなわれました。出土したナイフ形石器は国の重要文化財に指定されています。
砂川遺跡は、出土した石器が後期旧石器時代の一時期(およそ2万年~1万3000年前)を代表するものであること、また、一連の調査により石器の製作過程を復元したことの2つの点で、大変重要な遺跡となりました。

砂川遺跡に人々が居住した時代は、何度か繰り返された氷期(氷河期)の中でも非常に寒い時期でした。各地から出土した石器を調べることで、この頃の人々が、環境にあわせて暮らしや道具にこらした工夫を伺い知ることができます。

また、久米・南住吉地区に位置する東の上遺跡は、入間地区屈指の奈良・平安時代の遺跡です。多くの竪穴式住居の跡や、倉庫と思われる掘立柱ほったてばしら建物跡が見つかっており、単なる集落ではなく、倉庫群を必要とするような公の施設があったと考えられています。

この遺跡に位置する南陵中学校の校庭を調査した時、写真のような幅12メートルの道路の跡が見つかりました。この道路は、現在の東京都府中市(武蔵国の役所所在地)と、群馬県方面を結ぶ道の一部とされています。違う場所からは、こよみの裏に馬の絵を描いた漆紙文書うるしがみもんじょも見つかっています。このような調査を積み重ねることで、古代の所沢の姿が少しずつ浮かび上がってくるのです。

もうすこしくわしく

『所沢市史 文化財・植物』207ページ 「砂川遺跡」
『所沢市史 上』103ページ 2編1章2節「砂川遺跡の発掘」/261ページ 2編3章4節4(3)「東の上遺跡」

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