重松流祭ばやし

更新日:2018年9月11日

 「重松流祭ばやし」は、所沢生まれの古谷重松ふるやじゅうまつが編み出した囃子の流派で、「じゅうま」は重松の愛称です。幕末から明治期以降、所沢を中心として多摩地域にかけて広まりました。古谷家では、家業の麹屋のほかに副業として藍玉も商い、重松は行商のために近郷近在を歩き、その先々で囃子を伝授したと伝わり、現在は、各地域の囃子連や「重松流祭囃子保存会」(昭和42年結成)の皆さんなどによって保存伝承されています。
 重松流の特徴は、テンポの良さと屋台囃子の小太鼓二つ(地と絡み)の掛け合いにあるといわれ、その編成は、江戸囃子と同じく大太鼓(オオカン)1人、小太鼓(ツケ)2人、鉦(ヨスケ)1人、笛(トンビ)1人の5人囃子を基本構成とし、決まった譜を持たず、すべて口伝で「決まり文句」を暗誦して身につけていきます。また、囃子に合わせて、三番叟さんばそう天狐てんこ・獅子・おかめ・ひょっとこ・藤助とうすけ外道げどうなど、様々な踊りが繰り出されます。
 創始者の古谷重松は、天保元年(1830年)3月17日に所沢村植宿(上ノ宿)に生まれました。囃子の習得や重松流創案の経緯は明らかではありませんが、一説では、大国魂神社で笛を修行し、江戸囃子を元に自ら改良と工夫を重ねて新しい囃子を創出したと伝わります。明治24年(1891年)2月3日に世を去った重松の法名は「重法光泉信士」。重松の墓は、所沢市御幸町の川端霊園に所在します。

【指定年月日】昭和44年6月27日

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