三富開拓地割遺跡
更新日:2021年4月1日
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開拓以前の三富地域には、広大な萱野原が広がっており、周辺の村々の
元禄7年(1694年)、川越藩主となった
開拓地割は、幅六間(約11メートル)の道路を縦横に作り、この道路に面して、農民一戸あたりに約五町歩(約5ヘクタール)の短冊型の耕地を配分しました。そして、道路に面した表口を屋敷地とし、その後方に畑を、さらにその後方には雑木林を配置し、ここから燃料となる薪、肥料用の落葉や下草を確保させました。
上富村では、南北方向の六間道に面して、間口四十間(約72メートル)、奥行三七五間(約675メートル)の区画を基準とし、地割は東西方向に短冊状に広がっています。一方、中富村では、村の中央の六間道が東西方向に延びていて、地割は南北方向へ短冊状に広がっています。一戸分の面積平均は、上富・中富・下富とも同じですが、中富の間口は上富よりも狭く、その分奥行が長くなっています。また、季節風が南北に吹くため、中富では両隣の畑との境木はなく、代わりにおよそ五畝に区切られた畑ごとに畑の土が飛ばされないように、ウツギや茶の木が植えられています。しかし、地割が東西方向に広がる上富では、ウツギや茶の木は、隣地の畑との境に沿って植えられています。同じ短冊型の耕地ですが、境目がなく広大に広がる上富の畑地と、畑が正方形に近い区割りの中富では、少し違った印象を受けます。
【指定年月日】昭和37年10月1日
【所在地】所沢市中富・下富
三富開拓地割遺跡の景観
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