緑地の保全

更新日:2015年11月9日

 所沢市には、市街地の南西部に広がる狭山丘陵、武蔵野の面影を残す平地林や屋敷林、柳瀬川の崖沿いに連なる斜面林など、長年にわたり人々に親しまれてきた身近な緑が数多く残されています。これらの森や林は、私たちに安らぎを与えるだけでなく数多くの動植物をはぐくみ、都市のヒートアイランドの緩和など暮らしに欠くことができないものです。
一方で、都市化にともなう開発や土地利用の変化により、こうした身近な緑が年々失われつつあります。所沢市では、快適な環境を維持し「緑豊かな ゆとり・うるおいのあるまち」づくりの実現のため、さまざまな制度を活用して、貴重な緑を保全しています。
また、広大な緑を守るには、地権者の努力と行政の指導だけではなく、市民団体やボランティアの皆様と連携・協力を図りながら、緑地の保全や管理に努める必要があります。

保全した緑地

 所沢市内には、山林所有者のかたからの寄付や、「所沢市緑の基金」への寄付金などを原資として公有地化された緑地が市内9か所に10.6ヘクタールあります。

保全緑地の一覧表

名称 フリガナ 面積(平方メートル) 所在地
和幸の森 ワコウ 18,961 所沢市 三ヶ島二丁目601番地 ほか
和田の森  ワダ 630 所沢市 大字下安松1173番地の1
八幡越の森 ハチマンゴエ 5,471 所沢市 大字久米2388番地の2 ほか
北中の森 キタナカ 4,936 所沢市 北中四丁目456番地の1 ほか
大波の森 オオナミ 2,211 所沢市 大字本郷777番地の1
淵の森 フチ 所沢市分   527 所沢市 大字上安松168番地の20
  東村山市分 3,758  
下富旧鎌倉街道沿緑地 シモトミキュウカマクラカイドウゾイ 1,900 所沢市 大字下富1322番地の13
上山口堀口天満天神社周辺緑地 カミヤマグチホリグチテンマンテン 43,119 所沢市 大字上山口360番地の1 ほか
荒幡富士市民の森  アラハタフジ 29,388 所沢市 大字荒幡581番地の2 ほか

※公有地化された面積を含む荒幡富士市民の森の指定面積は46,415平方メートル

 このほかに公園として公有地化した場所もあります。

狭山丘陵の緑地保全

 狭山丘陵は、埼玉県と東京都の境にある東西約10キロメートル、南北約4キロメートルの紡錘形をした独立丘陵です。標高は194メートルから90メートル、周辺の台地より50メートルほど小高く、衛星写真に写るその姿は、あたかも武蔵野台地の中に浮かぶ緑の孤島にたとえられます。
昭和初期に、当時の東京市は二つの谷をせき止め、山口貯水池(狭山湖)と村山貯水池(多摩湖)を築造し、その西側に水源管理林として手付かずの広大な樹林地が残されました。現在、貯水池の周辺には多くの人々が遠足や行楽に訪れ、また、野生動物や飛来する水鳥たちのオアシスとなっています。

 市の南西部の三ヶ島・北野・山口・荒幡地区には、狭山丘陵北側の起伏に富んだ地形が認められます。丘陵を覆う雑木林、台地の茶畑や蔬菜畑、谷あいの湿地と水田など、昔、ここにはのどかで豊かな里山の景観が保たれていました。それが急速な市街地の拡大によって、住宅地や学校、工場、資材置場等が進出しています。今、緑の核としての狭山丘陵の保全は、行政と地権者や住民、民間団体が協働の取り組みとして着実に進んでいます。
市では、狭山丘陵内の貴重な緑地を保全するため、埼玉県や民間団体と歩調を合わせて公有地化と保護地区指定を進めています。現在まで風致公園として「鳩峯公園」を整備し、「荒幡富士市民の森」、「和幸(ワコウ)の森」、「八幡越(ハチマンゴエ)の森」、「上山口堀口天満天」など広域的かつ多面的な保全と活用を図っています。

狭山丘陵を歩いてみよう

 狭山丘陵の景観は、森や林、池や湿地、貯水池などどこの場所も自然と人との係わり合いから生まれたものです。入間市宮寺の「さいたま緑の森博物館」から所沢市久米の「八国山」まで森をつなぐ全13キロメートルのルート上に「狭山丘陵いきものふれあいの里」が整備されています。ここは、自然の大切さや自然と人との関わりを考えるために造られた自然の中の展示施設で、景観や植生の異なる5つの保全・観察スポットがあります。
荒幡富士市民の森内にある「埼玉県狭山丘陵いきものふれあいの里センター」では、狭山丘陵の自然学習や観察の拠点として解説員が常駐し、定期的に自然観察会が開催されています。皆さんも季節ごとにいろどりを変える丘陵の姿をゆっくり歩きながら体感してみませんか。

お問い合わせ

所沢市 環境クリーン部 みどり自然課
住所:〒359-8501 所沢市並木一丁目1番地の1 高層棟5階
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