令和元年10月号 山口千沙季さん(女子プロ野球「埼玉アストライア」投手)

更新日:2019年10月8日

プロフィール

山口 千沙季ちさきさん(東狭山ケ丘出身)

女子プロ野球チーム「埼玉アストライア」に今年入団した20歳。
女子プロ野球界初で唯一のアンダースロー投手。
宮前小・狭山ケ丘中出身で、中学時代はソフトボール部に所属。
買い物と、海や山を眺めるのがリフレッシュ法。

女子プロ野球界初のアンダースロー投手

体の外側を通ってしなやかに腕がしなる。次の瞬間、スパーンと小気味よい音を立ててボールがキャッチャーミットに吸い込まれた。
令和元年夏。静かな熱気が満ちる室内練習場でピッチング練習に汗を流すのは、山口千沙季さん。女子プロ野球界初のアンダースローの投手だ。
女子プロ野球の国内4チームのひとつ、「埼玉アストライア」は、若い選手が多く勢いのあるチーム。今年入団した山口さんも、チームの勢いを支える1人だ。
「使っているのは男子と同じ用具や球場。それでもホームランが出ますし、ボールも速い。レベルは年々上がっています。何より、選手とファンとの距離が近いのが魅力です」と、女子プロ野球の魅力を教えてくれた。


3歳上の兄の影響で、小さい頃から野球好き。すでに、幼稚園の卒業アルバムには「将来の夢は野球選手」と書かれていたという。
小学2年生から所沢リトルリーグに所属。5年生の時、女子プロ野球リーグ誕生とともに、夢が具体的になった。
女子野球部がある新潟の高校に進学、3年生の時、プロテストに合格。卒業後、京都にある育成チームに所属し、通常2年の育成期間を1年で終えて昇格した。
「育成チームでの1年間は徹底的に走り込み、体を鍛えました。おかげで10キロ絞れました」と笑って話すが、想像を上回る厳しさだっただろう。
持ち味であるアンダースローにも、先駆者ならではの苦労があった。手本となる女子選手はおらず、男子選手の投球を参考に試行錯誤の日々。こうして完成したアンダースローは、山口さんの最大の武器でもある。
「さらに磨いて『アンダースローといえば山口』と目標とされる選手になりたいです」
昇格し埼玉アストライアに移籍した山口さん。地元に戻るんだ、とうれしかったそう。
秋の女子プロ野球は、埼玉開催。10月6日には所沢航空記念公園の野球場で試合が予定されている。
「自分たちも、埼玉での開催をとても楽しみに、日々練習を頑張っています。想像を裏切る迫力、パワーをお見せします。ぜひ、球場で生で楽しんでほしいです!」


午前は練習、午後はチーム運営の仕事と多忙な日々を送っているが、幼い頃からの夢をかなえた山口さんの表情は明るい。
「女子プロ野球は今年で10 年目。層が厚く、レベルも高くなっています。女子プロ野球選手を目指す人に憧れられる存在になれるよう、野球選手としても、人間としても、もっともっと磨きたいです」。
さらに上を目指す山口さんのピッチングを、この秋はぜひ航空公園野球場のマウンドで目に焼き付けたい。

(取材:加賀谷)

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