平成28年6月号 樫村 優香さん・粕谷 恵里花さん・京谷 南沙さん(県立芸術総合高等学校 演劇部)

更新日:2018年5月10日

樫村かしむら 優香ゆかさん・粕谷かすや 恵里花えりかさん・京谷きょうや 南沙なみささん(県立芸術総合高等学校 演劇部)

プロフィール

3人はいずれも県立芸術総合高校演劇部の3年生。同部は、創部16年目となる今年、悲願の全国高校総合文化祭への出場を決めた。

愛する作品を、仲間と大切に演じる

 「ヨーイ」の掛け声の後、一瞬の張りつめた空気。手拍子を合図に、白い衣装に身を包んだ登場人物たちが生き生きと動き出します。同じ場面を何度も試行錯誤し、話し合いが繰り返される芸術総合高校(芸総)演劇部の練習会場は、静かな熱気に包まれています。
 「文化部のインターハイ」とも呼ばれる、全国高校総合文化祭。演劇部門では、全国8ブロック・2000校以上の中から推薦された12校が、研さんの成果を披露します。芸総演劇部は、去る1月に開催された第51回関東高等学校演劇研究大会で最優秀賞を獲得し、北関東ブロックの代表として8月の第40回全国高等学校総合文化祭(2016ひろしま総文)への出場を決めました。

 現在、22名の部員は、すべて女子生徒。「作品と向き合う、濃密な時間を仲間と共有しています。『もうひとつの家』みたい」と、部長の樫村さんは笑います。「本番のたびに、何かしらハプニングがあるのですが、みんなでフォローし合って乗り越えてきました」「刺激し合えるすてきな仲間です」という粕谷さんと京谷さんの言葉からも、チームワークの良さがうかがえます。

 作品自体の魅力も、今回の快挙に一役買っていると3人は口を揃えます。上演する作品、オノマリコ作「解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話」は、部員が全員一致で「やりたい」と決め、昨年7月から取り組んできました。「セリフのことばがとてもきれいで、常に発見がある。どんどん深まっていく作品です」。
 舞台上では、異なる個性を持つ登場人物一人ひとりの、自分の未来を切り開くための等身大の葛藤が描かれますが、観る人誰もが、自分に重ね合わせられる登場人物に出会い、感情移入できるのだといいます。「長い時間付き合ってきた分、作品も役も愛していて、誇りを持っています。全国大会はこれまでの集大成ではあるけれど、ひとつの公演として大事に楽しんで演じたい。観てくださる方にも楽しんでもらいたいです」と、ひろしま総文に向けての意気込みを話してくれました。
 2016年盛夏、所沢からお届けする「なつかしく切ない」物語が、広島の地で観客の心を震わせることでしょう。

(取材:加賀谷)

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